千の手
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----全てはあなたを、安らかな終わりへと導くため。
死の神ジュリエッタは、全ての生命を死に導く邪神である。
「死」そのものが恐ろしいのではない。それが甘く優しすぎるが故に、恐ろしいのだ。
全ての生命は彼女に逆らうことができず、彼女の手を取ってしまう。
だが、彼女は単なる「死」ではなく、存在ごと「終わり」へと導く。
彼女に殺されたものは、まるで最初からいなかったかのように「存在」ごと消えてしまうのだ。
消えた誰かのことは、彼女だけが覚えている。それこそが本物の救いであると、彼女は考えていた。