自鳴琴になった愚者
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その魔法使いは、自分の願いを叶える代償として、「人間の身体」を捨てました。精神だけになった彼女は、オルゴールの中で眠りにつき、曲を奏でながら甘美な夢に溺れました。
しかしいつからか、彼女の眠りは次第に浅くなっていき、ついには夢を見ることができなくなりました。「人間の身体」と共に五感さえも捨てていた彼女は、感覚のない孤独な暗闇の中で、次の眠りをただひたすら願うことしかできないのでした。
人物名:ラール
謎の文:標識/Geolyte Meteos様の歌詞変え