こんにちは、クロスフォリオ事務局です!

今月の「小説」特集では事務局おすすめの5名のクリエイターによる珠玉の作品をご紹介いたします。

この特集を通して、あなたにとって新たな出会いや発見があることを願っております📚





『バロットにはならない。』古海うろこ

キーワード

#貧困街 #百合 #逃避行

あらすじ

違法建築と工場が密集した貧困街エデンビルバン。
医者のシロネと工場勤めのクロタエは、この街でただ目の前の日々を生きてきた。
ある日シロネは、クロタエが腹を刺されて路地裏で倒れているのを見つけて…

事務局レビュー

貧困街で診療所を営むシロネと、草原を夢見る少女・クロタエが、希望のない貧困街から飛び立つ百合小説。
美麗な文章と圧倒的な構成力に、思わず息を呑むほどの傑作でした。随所に散りばめられた謎や、「バロット」というモチーフ、そしてキャラクターの魅力を束ね上げる筆力が見事で、終始感情を揺さぶられる読書体験となること間違いなし。読後感も大変素晴らしい一作です。
彼女らの旅の始まりを、ぜひ見届けてください。




『秋は芸術の季節』雪月フィア

キーワード

#美術部 #先輩と後輩 #日常BL

あらすじ

美術部の先輩と後輩の話。
片想いか両想いかはたまた両片思いかはご想像にお任せします。

事務局レビュー

とある美術部の先輩後輩による、ほのぼのとした日常系BLです。
友人のような距離感でもあり、ただの部活の先輩後輩のような距離感でもあり……軽口の応酬の端々に滲む親愛の情に、二人がどんな関係性なのか想像が膨らみます。
穏やかな時間の流れとリズミカルな会話のテンポがとても心地よく、すらすらと読める一作でした。短編のため、忙しい日々の合間にもぴったりです。
ぜひ、彼らの日常を覗いてみてください。




『休み――とある日の、休み。』小鶴こづる

キーワード

#休日の過ごし方 #短編 #何気ない日常

あらすじ

秋と冬の狭間──だったはずだけど、気温系は20度を示していて、秋とは思えないほどに穏やかな一日。空気は、少し生き物めいて生暖かい。
振替休日を会社から命じられて、私は一日、仕事をせずに休むことになった。

事務局レビュー

丸一日休みができたものの、特別やりたいことも見つからない。そんな中、とりあえず家を出ることから始まる短編小説です。
仕事に生きているわけでもないが、かといって趣味に生きているわけでもない。そんな主人公の姿に共感すると共に、主人公が散歩を通して何気ない日常の風景から静かな発見をする姿に、少し勇気づけられました。
何もしない休日の過ごし方を肯定してくれる、優しい短編小説です。




『キラキラと触れるもの』古蟲ハルキ

キーワード

#和風 #絵師×盲目 #ヒューマンドラマ

あらすじ

食っていくためには売らねばならぬ。
売るためには売れるものを作らねばならぬ。
作ったならば売らねばならぬ、良作も駄作も。

事務局レビュー

絵師・雨月住芳は、絵を売りに出た帰り、一晩の宿を求めて立ち寄った商家にて、盲目の男・綾辻煌之助と出会う。煌之助は、住芳の絵をいたく気に入り……。
和風の世界観で、絵師と盲目の男の交流を描くヒューマンドラマです。強固な世界観とテンポの良い展開がとても魅力的でした。
コメディ調でありながらも、ふと涙を誘われるような展開もあり、感情が揺さぶられる一作です。
ぜひご一読ください。




『雪の降るクリスマス』サカナ霧

キーワード

#クリスマス #「永遠の愛」の言い伝え #純愛

あらすじ

ジゼルの村には言い伝えがあった。
聖なる夜に湖畔の針葉樹の前で思いを告げれば、永遠の愛を約束されるという……。
馬鹿らしいと思っているジゼル。
しかしある聖夜、一緒に行ってみないかとフランツはジゼルを誘った。

事務局レビュー

不器用な若者・フランツと、宿屋の娘であるジゼルが織りなす、胸がきゅんとなるような純愛が素敵な一作です。
ジゼルに想いを寄せるフランツの不器用さと、まんざらでもなさそうなジゼルの雰囲気に身もだえすること間違いなし。もどかしい二人の距離感に、読めば心が温かくなります。寒いこの時期にぴったりの小説です。
勇気を振り絞って好きな子を誘うフランツを、ぜひ応援してあげてください。




他にも沢山の小説が投稿されていますので、是非素敵な作品に出会ってみてくださいね!

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