安心

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  父親が確かに死んでいて安心しているカエデと、自覚なき大もうけに危機感を覚えていかがわしい物品まで集めて安心しようとした父親。 父親は生まれた経緯からカエデをどう扱えばわからず、基本的に距離を置くことになった。 とにかく金は惜しまなかったので金髪でもいじめられず、水準の高い教育を受けカエデはここまで成長した。 だが同時に、父親はしつけでコミュニケーションの齟齬から度を超えた体罰や怒鳴りで対応することが多かった。 結果的にカエデは物事を正しいかで考えるのではなく他者の顔を窺って判断するようになり、大きな身体に小さな心が宿った。 この倉庫は父親のコレクションであり、「非売品」を置いておく場所。カーテンの奥には怪しげなまじないの物品が大量にあったが、悪魔はそれよりも珍しい衣類に興味があるようだった。 奥で引きずられているのは下女のしずさん。 以前ここに立ち入ったことがある為、場所の記憶がある脳味噌目当てで引きずられている。魂が抜かれているので喋るわけではない。首切りは絵面が酷すぎた為丸ごとに変更したが、悪魔が怪力になってしまったか。 元々怪我をして職を失った父親のため港の飲み屋で下働きをしていたが、その姿をみたカエデの父親がスカウト。知識や経験に関わらず出来る給料のいい仕事として承諾した。 実際給料は良かったが、想像した仕事内容とは違った。 カエデより年下だが年が近く、しっかり者だったこともありメイドの中では比較的仲が良かった。 悪魔は常に唾棄すべき嫌悪と恐怖の象徴として描きたい。かわいらしい姿を伴って,あくまでその場においては自然に。できる限り露悪的にならないように。

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