『Tuttofare~トゥットファーレ~』【オバケ猫騒動編】
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自創作『Tuttofare~トゥットファーレ~』の番外編です。
【作品概要】
あるところに、発明の盛んな国がありました。人々は、神の祝福の白いアニマ(魂)と知識を受け様々な技術開発をしておりました。
ある日、魔神がその国を襲います。人々は神と協力し魔神を「世界の大穴」へ封印することに成功しました。ところが、魔神は封印される前に国の人々に呪いをかけていました。その影響で、黒いアニマと尖った耳、不思議な力を持った赤ん坊が産まれるようになり、大戦に参加した何人かもアニマが黒くなり、発明の力を失ってしまいました。この国では、白いアニマが絶対とされていたためそれらを殺すべきだという意見もあがりました。しかしその時、神が言いました「彼らを殺してしまえば魔神の思う壺だ。あなたたちを仲違いさせて破滅させるつもりなのだ。」と。その言葉を受けた白いアニマの人々は、黒いアニマの人たちを「世界の大穴」で暮らさせることにしました。いつの日か「世界の大穴」では文明が発達し、白いアニマを持つ人たちの住む国は「ルーチェ」、黒いアニマを持つ人たちが住む国は「オスクリタ」と呼ばれるようになりました。二つの国は、表面上は友好的ですが、どこか壁がありました。そんな壁を無くす為に、オスクリタ人のヨルム・リーニストは、ルーチェ人のエリシマム・アダマスが開設したルーチェでオスクリタ人が働く何でも屋「Tuttofare」に協力することにしました。
このお話は、「オスクリタ」と「ルーチェ」それぞれの国の架け橋になろうとする「何でも屋」のお話。
【登場人物】
▷ニノ…ニーナ・ザクロアの従者。従者でありながら、ザクロア家の家族という不思議な立ち位置の少年。ニーナのことが何よりも大切でそれ故に周りに攻撃的。
▷ピュレイ・アーカシナ…ルーチェ生まれのオスクリタ人の女の子。羽のような髪をしている。大人しめではあるが、自分の気持ちに素直。歌声を聴いた相手の意志を反転させる、もしくは、認識を歪める能力を持つ。「何でも屋」の一員。
▷アイルス・ザクロア…ザクロア家次期当主。聡明で隙が無いと思われがちだが意外と親しみやすいところがある。
▷デルデバ・ググラ…アイルスの従者の一人。老齢の従者。アン・ザクロアの従者、デランの祖父。誠実な性格。
▷ユア・マグヌート…アイルスの従者の一人。長身の従者。自由奔放だがやるべき事はきちんとこなす。
▷リタ・マーキナ…アイルスの従者の一人。短身の従者。アン・ザクロアの従者、ドゥーとナージの姉。ユアに振り回され常に怒っている。
▷アン・ザクロア…ザクロア家長女。家族想いではあるが愛情表現に些か問題がある。
▷ドゥー・マーキナ…アンの従者の一人。ナージの双子の姉でリタの妹。前髪の左分けがドゥー。目的のためなら手段を選ばない。
▷ナージ・マーキナ…アンの従者の一人。ドゥーの双子の妹でリタの妹。前髪の右分けがナージ。ドゥーと同じく手段を選ばない性格。
▷デラン・ググラ…アンの従者の一人。デルデバの孫。臆病な性格。
▷ユチャーナ・ザクロア…ザクロア家三女。好奇心旺盛で子供らしい一面と少し大人びた一面を持つ。
▷ケリア・クーチュル…ユチャーナの従者。男性。大人の余裕を感じさせる雰囲気を持つ。対応も大人。
▷ニーナ・ザクロア…ザクロア家次女。ニノの主人であり家族。真面目で責任感の強い性格。「何でも屋」の一員。
▷エリシマム・アダマス…ルーチェ人。オスクリタ人に憧れており、他のルーチェの人々にもその良さを知ってほしいと、オスクリタ人の働く何でも屋「Tuttofare」を開設した人物。穏やかな性格でポジティブ。
【ザクロア家立ち絵】