公開投稿
2025.11.18 18:01
「指|指|指」2025/11/18(火)の雑記
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病院に向かう汽車の中で短歌をつくる。「短歌を詠む」という言葉をなんか使えない。「つくる」までが限界だなと思う。「絵師」「絵描き」というワードを避けるときと同じような、気恥ずかしさと後ろめたさの迫り上がるかんじ。不相応なかんじがして別の言葉に置き換えることばかりしている。汽車の中で短歌を5首、川柳を2句、詩の種みたいなものをいくつかつくった。駅から病院まで、歩く、思いついて立ち止まってメモ、歩く、また思いついてメモ、を10回くらい繰り返した。ススキがぜんぶ私の方向に向かって生えていて怖かった。先が尖っている長細いものがぜんぶ指に見える日がある。雨穴さんのYouTube動画にある「finger panic」を地でいく脳。今日がそれだった。短歌のアイデア出しに使っているメモのページに「アニメアイコンの奴が落ちる地獄」というワードがあった。怨念がすごいな、とちょっと自分に引いてしまった。著作権侵害をした人が落ちる地獄。
今日の担当の看護師の方が一つ下の後輩だった。私には気づいていないようすだった。すごく丁寧に、優しく声をかけながら祖父に触れてくれてうれしかった。大きくなったねえ、と思ってしまう。後輩だけでなく、自分以外の人間に対して。年上だろうが年下だろうが、会うたびに変わる人間たちを見るとそう思ってしまう。
今日は頭が元気すぎて、わりとうるさい。目の前をびゅんびゅんひらがなの「ひ」が飛んでいる。困った。静かにしていてほしい。
「20th centuryの3人、足長すぎて世界跨げる!」というショート動画へのコメントを見て、俺も足で世界くらい跨げるし、と変に対抗心を燃やしてしまって、やっぱり今日は変すぎるな、早めに休もう、と思った。まつ毛の間がみっしりと痺れている。
Xで新刊『脳本』の冒頭4ページを公開した。ここにも貼っておく。