一次創作BL小説

【短編BL小説】油彩の箱庭

それは、擬態にも似ていた。

油彩の花畑の中で、佐一郎は蛹のように丸くなっていた。

望まれない体を憎むように追い詰める佐一郎を前に、その殻を不躾に破いたのは執事である久慈だった。

カンテラの光が揺れる中での、命の営み。

佐一郎を蛹だと馬鹿にする久慈の手によって、素直にされていく体。

油彩の花畑の中で、佐一郎が曝け出した真実とは何か

口にできない想いを抱えた二人が、互いを確かめるように狭い部屋で一つになる。

感情の底にあるのは愛情なのか、醜い執着なのか。

不遜が服を着ている執事久慈×己を愛せない画家の佐一郎

狭い部屋、偽りの花に埋もれながら、佐一郎が本当の意味で己を知る。

サクッと読める地獄BLはこちら!


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