「sadspace」という単語は、ネットでたまたま見かけて気に入り、今回の作品タイトルに使いました。どうやら正式な単語ではないようですが、同名の楽曲はすでに存在するので大丈夫だろうと考えています。

今回のテーマは、「他人からの支持が得られず、望んでいたステージに立てなかった人がたどり着く、静かな悲しみの空間」です。人気投票というのは時にとても残酷で、選ばれなかった瞬間、自分の存在さえもかすんでしまうような気持ちになりますよね。

作中では、デフォ子がそんな主人公に寄り添いながら、「それでももう一度、望んだ未来を探しに行こう」と語りかけています。

この主人公がボカロPなのか、それとも全く違う夢を追う人なのかは、聴く人の解釈におまかせしたいと思っています。

私が書く歌詞はいつも、特定の出来事をはっきりと描くのではなく、夢を追うすべての人がどこか共感できるような、曖昧な場面を選んでいます。 というのも、私自身には「リアル」な体験として書けるものが少なく、ほとんどが他の出来事から想像を膨らませて生まれたものだからです。

もしあなたにも「sadspace」があるなら、少しでもその空間に光が差しますように。