2024.9|純然と闇雲
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胸部の表皮から肺の底へ、まるで枝葉が広がるように内側が総毛立つ。この不快感は、はたして本能からうまれる生への執着なのか、警鐘なのか。あるいは、死を思うことでより生きている事実をまざまざと感じるがゆえの厭悪なのか。
息をしていると、生きることへの深い絶望のような闇雲に身を沈めてゆくようだ。
死は救いではない。それは純然たる事実だ。
だが同時に、死は消去法によって残された最後の選択肢であることも、ひとつの事実だろう。