いじめ1
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「なぁ、お前どうやって上官殿に取り入ったんだ?俺たちにも教えてくれよ」
「そもそも、いつもあの部屋で上官殿と何やってるんだ?」
レンドールは顔を真っ赤にし顔を背ける
「ほら、答えろよ」
と別の兵士が彼の顎を掴む。そして無理やり正面を向かされる。
「ち、違う……皆さん誤解です!私と上官殿は決してそういう関係では……」
彼は必死に抵抗しようとするが、体格の良い複数の兵士には敵うわけがなかった
「じゃあ隊の男を喰い漁ってるって言うのは?」
「……っ!……そんなの知らない!」
「黙れ!」
レンドールは兵士が振り上げてきた拳を躱せず頰に思い切り打撃をくらう。
口の中に血の味が広がるのを感じた
今まで屋敷で大切に育てられてきた彼は殴られたことなどあるはずもなく、あまりに突然の事に驚いている。
周りを見ると兵士の手には剣があった。
「…なぁ、お前もこれ以上痛い目にはあいたくないだろ?」
と兵士が言う。レンドールは恐怖で体が震えてしまう。
「フン…あのお強い上官殿がこいつみたいなザコを気に入るわけ無いだろう?」
「どうせお得意の色仕掛けで取り入ったんだろうよ」
「ち……違……」
と言いかけて兵士の手にある剣を見て口を噤む
レンドールの体は震えていた。
「はは!怖いのか?安心しろよ。殺しはしないさ、ただちょっと痛い目に遭ってもらうだけだ」
「俺たちは、あの上官殿がお前みたいな世間知らずで臆病者の坊ちゃんにご執心なのが気に食わないんだよ!」