公開投稿

2024.11.08 19:28

🔞モーアシュ/噛み癖の話

雄猫は交尾中に相手の首筋を噛むとのことなのでモートレアにもその習性があってほしいのですが…後ろから組み敷きがちだとなおよいのですが…。

ただモートレアの歯並びは見える限り平らで犬歯はないようなので、甘噛されても痛くなさそうだよ!やったね書殿長!

ストーリー中からにじみ出るモートレアの執着心を鑑みれば、アッシュのうなじに自分のものという印を残すのは必然とも思うのですが…。

互いに我を忘れた初めての夜、ぐったりするアッシュ(体力差からこうなるだろうという推測)を労りながら汚れを拭いてあげるモートレアが、拭っても落ちない痕跡を彼に刻んでしまったことに気づくわけです。

平生なら紳士なモートレアは慌てて謝罪して凹むものの、「このくらい回復魔法で治せますしお気になさらず。それにしても、へぇ…ネコ獣人にはこのような習性があるのですねぇ…」なんて鏡を見ながらニヤニヤされると、思わずムッとしてしまうんですね。

「…種族の特性ではなく、私の癖だ」

「おや?何か気にされましたか?小生は初めからそのつもりで捉えておりますよ」

その上で好意的に受け止めているのですが、と恥ずかしげもなく胸を張る書殿長。人との絆にこだわるアッシュが、『愛されている証』を喜びこそすれ嫌がり恥じるはずがないんですね。そんなアッシュ相手にモートレアも、こいつには勝てないな…と思うことが不快ではなくなっていくんでしょうね。

てっきりすぐ治しているだろうと思っていた歯型が、次の夜にまだ残っているのを見つけた時なんかも、そうですね。アッシュはさらりと「髪と服で隠れますし、急いで治す必要もありませんから」と言うしね。自分で魔法の話出したのにこいつは…可愛いところもあるな…(モートレア心の声)。


以降、上記を踏まえて書きたかったところだけ書いた小話。



 もう一度、モートレアは白い柔肌を食む。ただでさえ日照の少ない闇の書殿で、しかも衣服と長髪に隠されてきたうなじは、容易く紅い歯型を刻んだ。

 その感触に腹の底が満たされ、見下ろして胸の奥が脈打つ。もっと、と仄暗い欲望が湧き上がる。もっとそこに、己のものである証を。彼の匂いが色濃いそこに。思わず、くん、と小さく鼻が鳴った。

 闇の静寂が遮らないことも拍車をかけて、本能が求めるがまま、モートレアは先程からわずかにずれた、歯型と歯型の合間にまた噛みついた。

「……モートレア氏」

 しかし、声が静寂を破る。耳だけでなく唇にもその振動を感じ、モートレアははっと顔を上げた。痛かっただろうかと内心がざわつく。もう青痣になるほど力は入れまいと、いくら欲に飲まれてもそれだけは気をつけていたつもりなのだが。

 慌てて目線を上げた先で、肩越しにかち合った瞳は、闇の中に在ってなお爛々と輝いていた。

「小生の口は、そこにはありませんよ?」

 そこまでやわではないと、あくまで挑発的な声で、アッシュは笑っていた。モートレアの焦りを煽っている。それでいて、自分の欲を叶えようとしている。

 まったく、この男は――。モートレアは嘆息した。こちらの欲望は中断させられてしまったが、代わりの要求が、もっと心のやわらかい部分をくすぐってきたからだ。

「そうだな、……うるさい口はこちらのほうだ」

 後ろから抱きすくめたまま、懸命に振り返るアッシュの唇を奪った。息苦しいだろうに、漏れた呻き声は甘く、一層きゅっと締まった後孔はモートレアの敏感な部分にまざまざと喜びを伝えてきた。