公開投稿
2023.09.28 18:00
2023年9月ハンガリー旅行記 1/8
9月15日から22日まで、ひとりハンガリーを旅行した。七年前にもハンガリーを旅行した経験があるので再訪である。私は一人旅の経験がなく、青春十八切符で大学のオープンキャンパスへ行ったり、就活のために片道3、4時間かけて出かけたことはあるが、いずれも日帰りだ。おそろしく計画性のない私の旅行について、少し紹介したいと思う。
0日目
Twitterでフォロワーのギュを募り、14日のお昼に関西空港を出発する便で、まずは北京へ向かう。ハンガリーへの直行便は、日本からは出ていないのだ。エアチャイナゆえに、東アジア人顔の私は客室乗務員に毎回中国語で話しかけられた。北京へは3時間ほどだ。
降りるといざTransfarと書いてあるほうへ進んだのだが、その先でどうしたらいいのか全然分からなかった。ひとまず他の人たちが使っている謎の機械のほうへ行くと、なんと指紋登録だった。よく分かっていないのでとりあえず指紋を登録したは良いものの、次になにをするのか分からず、同じくトランジットをしそうな感じで一人旅かつ歳の近そうな男性に声を掛ける。彼も中国でのトランジットは初めてで、どうしたらいいのかは知らないとのことだった。二人で別の機械のところに行き、中国での滞在先など、明らかにトランジットに必要なさそうな情報を入力する。
その後、空港の職員のような人に聞いてもなにも分からないので二人で雑談しながらうろうろし、ようやくトランジット者用ゲートを発見した。指紋登録も中国での滞在先入力も不要らしかった。持ち物検査や金属探知機での全身チェックなど、日本出国時よりも厳重な保安検査を受けて、ようやくトランジットエリアに到達した。
北京首都国際空港にて
ちなみに私の乗り継ぎ時間は10時間35分だ。この時間をどう潰そうかと悩んでいたところだったが、例の男性の搭乗時間までの約9時間を一緒に過ごしたので暇しなかった。彼は同い年のポーランド人で、今回は日本に3ヶ月滞在したらしい。アニメの影響で日本に興味を持ち、「行きます」の数あるバリエーションの中で一番好きな言い方は「行くぞ!」だと言っていた。私が普段どれを使うか聞かれたので、関西に住んでいるから「行くで」だと答えた。尤も、「行くぞ」も「行くで」も、「行きます」ではなく「行きましょう」なんだけれども……。他にも色々な話を聞いて、色々と気遣ってもらって仮眠もとれた。日付が代わり、私の搭乗口まで送ってもらって(私の搭乗のほうがあとなのに野放しではなかった)、別れ際に自己紹介をした。現地到着前からハイライトだった。
仮眠したとはいえ、ものすごく眠かったので飛行機に乗り込むなり寝落ちた。寝ているあいだに着くって最高だ。
1日目
ロシアによるウクライナ侵攻の影響により、飛行機は北京を経つと緩やかに北上して、ストックホルム付近でバルト海を南下し、目的地に着いた。到着は予定より1時間弱早く、ブダペストは朝7時である。入国審査の列に並びがてら、Amazonで買ったSIMカードを挿入する。荷物を回収したあと、ATMのキャッシングでユーロにするか少し迷って、ハンガリーフォリントをおろした。
七年前はバスと電車を乗り継いで市内に向かったが、今回はシャトルバスに乗った。窓から差し込む日差しが痛い。
途中でByeAlex és a Sleppのなにかの広告を見かけたが、バスの中なので写真が撮れなかった。
ByeAlex és a Slepp - Emlékszem (vagy...)
ByeAlex és a Slepp x Hiro - Hullik
これは私が好きなByeAlex és a Sleppの曲。
終点のデアーク・フェレンツ広場(Deák Ferenc tér)で降り、とりあえずブダペスト市内の電車やバスに72時間乗り放題の券を買い、コインロッカーのある駅へ向かう。コインロッカーは日本の主要な駅にあるような大きさを想像していたが、一番大きいサイズでも私のスーツケースより一回りほど小さかったので、仕方なくホテルへ向かった。
チェックイン前だが荷物を預かってもらえた。バスに乗ってオーブダへ向かう。オーブダは歴史的な地区らしく、博物館や資料館もあるとのことだった。バスの目的地がオーブダナントカとなっていたので、グーグルマップを確認せずそこで降りると普通に住宅街だった。一つか二つ前の停留所で降りるべきだったらしい。停留所ひとつ分くらいなら歩こうと思って歩き始めたが、グーグルマップを見ていたのに道が分からなくなったので、諦めてそのあたりの人に聞いた。日本で知らない土地を歩いて道に迷うことなんてほとんどないので、どことなく屈辱的な気持ちになった。
さておき、グーグルマップを見ながら教えてもらった方向へ歩いていった。見えている道の形とグーグルマップ上の道の形が一致していたものの、合っているという確証がほしくて、犬の散歩をしていた夫婦に道を尋ねた。ちなみに私はバス停を探していると言ったが、実際私がバス停だと思っていたものは電車の駅だった。駅名を伝えて、グーグルマップの向きが正しいかを聞き、道順も教えてもらってなんとか駅に辿り着いた。結局電車に乗るまでに4人に道やらなんやら色々と聞いた。英語ができる人は、こちらがハンガリー語で聞いても英語で答えてくれるということを学んだ。
電車に一駅乗って降りる。歩いていると、いい感じの教会を発見した。
Budapest Rocky Virgin Mary Parish Church
壁が黄色くてかわいい。
Óbuda III. kerület Árupád-házi Szent Erzsébet tér
これは想像通りのオーブダ。オーブダと名の着くバス停が、あんなアパートメントがたくさん建っているところにあるとは思っていなかった。
ところであまりに暑かったのでオーブダでの観光を断念し、昼食を求めて栄えているところへ向かう。日本でグーグルマップを使ってハンガリー飲食店を調べると、高級だとかお手頃だとかの表示が出ていたが、ハンガリーで調べると€€に変わっていて、どこがお手頃なのか分からなかった。諦めて観光客用の高いレストランに入る。初日なので良しとした。
Gulyásleves
グヤーシュを注文した。パンに塗って食べるという、ハンガリーの伝統的なペースト状の何かも頼んだ。あまりにも辛いのに小皿に山盛り盛られていた。パンはパサパサもそもそで、せっかくのグヤーシュも値段のことが気にかかって結局味わうことができなかった。
近辺をうろうろしたあとホテルに向かい、チェックインして荷解きし、備品を確認して近くのスーパーに買い出しに行った。なおチェックインの際に旅行者税を要求されたので支払おうとすると、2万Ft札では大きすぎるとして拒否された。出歩いている間に一応1万Ft札を崩しておいてあったのでそれで支払ったが、私の知る限り日本で高額紙幣が拒否されるのは開場直後のイベント会場くらいのものだから、カルチャーショックを感じた。海外ではよくある話だとは聞くけれど、2万Ftって1万円もないくらいだからなあ……。このときのレートは1HUF=0.41JPY。七年前は0.33JPYだったので、財布への打撃が大きくなっている。
街並み
部屋はユニットバスだったが、節水にご協力をの貼り紙があり、シャワーを浴びて早めに就寝した。部屋が非常に乾燥していたので、乾燥対策が欠かせなかった。
続く