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2023.10.03 18:00

2023年9月ハンガリー旅行記 6/8

6日目

この日も遠出の日だった。7年前、ドナウベンドを巡るツアーで訪れたセンテンドレに再訪した。乗る電車は途中までブダペスト市内を走っているのでBKKのトラベルパスが使えるものの、使えない分は購入する必要がある。券売機で買おうとして、トラベルパスがあるなら窓口で買えば割引かもしれないと思って窓口へ行く。相変わらずハンガリー語で話しかけられるが、あまりにも早口で分からなかったので簡単に言い換えてもらった。切符は券売機で見たのと同じく片道450Ftだった(このとき1HUFは0.40JPYほど)。トラベルパスがあるのでまったく気にしていなかったが、この様子だとバスもメトロもトラムも、どれほど乗ろうと料金は一律らしい。


切符は打刻機に通す必要があるとの情報を得ていたものの、それをしなくても見回りの人に渡したら済んだ。


Hév内に備え付けられた打刻機


電車の路線はヘーヴという。


博物館を求めてグーグルマップを開けば、ガイドブックでは月曜日のみ休業のところ、休業日が週三日に増えていた。しかもそれがひとつやふたつではなかった。私が借りたのは2019-2020年版なので、信頼しきらずに行く前に調べておけば回避できた悲劇だ。一応向かってみれば、博物館は実際に休業だった。


とりあえず町をうろうろして写真を撮る。


Saint John the Baptist's Parish Churchの近くから


空がめちゃくちゃ青い!


DJ.Parafa - Blue


隙あらば宣伝!


センテンドレの街並み


センテンドレの街並み


満足したので、この日に開いていたSzerb Egyházi Múzeumという、セルビア正教会に関する博物館へ行った。博物館と教会のチケットを買った。


宗教画には、やたらとキリル文字が書いてあった。セルビア語とは言わずとも、ラテン文字表記方法が分かれば、もう少し楽しめたかもしれない。物珍しかったので長いこと眺めていた。


展示物には十字架の置物やベルト、器もあった。器はカリスだろうかと思ったが、Gobletと表記されていたので、なにに使ったのかは分からない。装飾がゴテゴテで実用性はなさそうだった。祭服まであった。色はクリームベースの金色のと、緑のと、紫の三着だったと思う。これまた細かな刺繍が施されていたり、銀糸が使われていたりと、結構な豪華さである。


ひとしきり見たあと、博物館の人が教会の鍵を開けてくれた。都度開錠して入らせる形式らしい。正教会といえば玉ねぎ型のドームの印象が強かったが、確かにそれらしきものが乗っていた。


右手に見えるのがセルビア正教会の建物


ホームページもあるのでよければどうぞ。


Home | Serbian Church Museum, Szentendre


おなかが空いたのでレストランに入った。初日は味が全然わからなかったグヤーシュに再挑戦。パーリンカも頼む。


Gulyásleves és Pálinka


ショットグラスに入っているのがパーリンカ。メニューでの表記は2clだったので、ようは20ccである。55%の、確かプラムのを頼んだ。パーリンカを知るきっかけになった曲を貼っておく。


Hiro - Párizs


食前酒との情報を得ていたので喉に一気に流し込んだが、むせた。果物でできているので香りがすごく良い。そもそも蒸留酒が好きである。


ドキドキしながら食べた二度目のグヤーシュは、めちゃくちゃおいしかった。初日のレストランとは比べ物にならない。謎の辛い調味料も普通においしくいただけたし、なによりパンがパサパサではなかったのが良かった。


食べ始めたころに、レストランから出てきた男性たちが音楽の演奏を始めた。机のようなものを運び出しているのも見たが、ツィンバロムだとは気が付かなかった。


一番右の男性が演奏しているのがおそらくツィンバロム


チップを渡すと曲がリクエストできるという形式らしい。


グヤーシュも残り少なくなったころに酔いが回って、しばらく立てないなと思ったが、完食して少し経てば復活した。量が少なかったからかもしれない。


街中を歩き回って路地の写真をいくつか撮影し、満足したので駅へ向かった。


帰りに例の打刻機を使ってみたところ、黒い部分に切符を入れて、黒い部分を強めの力で手前に引く必要があることが分かった。穴が二つ開いただけで打刻はされなかったし、これを使わなくてもBKKの職員に切符を渡せばチェックしてもらえる。


ブダペストに戻ると結構時間があったので、西洋美術館に行った。どうでもいいが、国立美術館がMagyar Nemzeti Galériaなのに、国立西洋美術館はSzépművészeti Múzeumらしいので、どちらも普通に国立美術館である。ハンガリー語では西洋要素は含まれないから、ガイドブックによっては表記が違いそうだ。


西洋美術館では、帰国の日からフェルメール展が始まるようで残念だった。カトリックの国だけあり、やはり宗教画がものすごく多い。もともとは、ハンガリーの貴族であるエステルハージ家のコレクションに基づくもののようだ。


私は入る場所を間違えたので館内マップなしで周ることになってしまった。なぜ正面の入口から入らなかったのか、そして入口がなぜ一つではないのか。


日本ではおよそ見ることがなさそうなのでゆっくり見ていると、あっという間に2時間が溶けていた。展示物は二階に集中していたものの、展示室と一口にいってもいくつもの部屋が連なったものだった。国立美術館ほど大きくはなかったとはいえ、すべてを見て回るのはものすごく大変だった。


そもそも国立美術館といい、この西洋美術館といい、日本の美術館や博物館のように見やすいようにはなっておらず、部屋同士をつなぐ2.5メートルは優にあるであろう開口部の上にまで、絵画が掛かっていることがある。そして展示物のタイトルの位置は微妙に低いことが多かった。


展示室の一例


18時に閉館とのことで、ミュージアムショップも覗きたかったので途中から時間配分に気を付けて鑑賞した。少し慌ただしかった。


ホテル近くのスーパーでお土産を見繕ってホテルに帰った。パッケージに書かれた文字は明らかにイタリア語だったが、無事に持って帰れそうなものがほかに見つからなかったので、ハンガリー土産として購入した。EUだとこういうこともあるよね。チューロー・ルディの七個入りも買った。こちらは確実にハンガリー土産である。


続く