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2023.06.27 23:00

「郷愁列車にて君をすくう」ができるまで

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「郷愁列車にて君をすくう」は、「友達と電車に乗ってる時に、きさらぎ駅みたいな駅へ他の乗客たちと一緒に行っちゃった」という夢から着想を得た作品です。行先はきさらぎ駅ではなく、戦国時代のような過去の世界でした。そしてすぐに現代に戻ってきて、後日学校で電車に乗って過去へ行った人間がクラス内で3分の1を占めているという衝撃的事実も発覚していました。これはもう完全に帰し方駅ですね。


 ちなみに、本作のキーワードとなる「帰し方駅」という駅名は、古語で「過去」を意味する「来し方」という言葉が由来です。読み方は「こしかた」が一般的のようですが、「きしかた」とも読めるらしいので語呂がよさそうな後者を採用しました。造語を作る際、元々ある言葉を引っ張ってきて別の漢字を当てる手法はかなり便利だと思います。


 また、現在公開している作品は数年前に書いたものをリメイクしたものとなります。リメイク前は恥ずかしすぎて今はどこにも載せてません。旧題は「親愛なる終点の向こうの君へ」というどこか文学っぽさがあるタイトルでした。しかし、ページを開いた中身は文学とは程遠い作風なので、抽象的な感じから具体的なタイトルへと変更した経緯があります。私は今のタイトルのほうが好きです。



 そんなこんなで、現在の形の「郷愁列車にて君をすくう」ができあがりました。イラストでも小説でも、この作品を皆様に楽しんでいただけたら幸いです。これからもよろしくお願いします!