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2023.12.22 15:00

鶏肋は燃えるゴミ。

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中国に「一に鶏肋、二に馬骨」という言葉がある。


「どこの馬の骨とも知れない」という慣用句の語源となってるのでご存じの方もいるんじゃないかと思うんだけど、もともとの意味としては「世界役立たず選手権において鶏の肋骨と馬の骨がワンツーフィニッシュを飾った」というようなことらしい。

そうかあ?もっと役に立たないものがほかにたくさんあるやろ。たとえばこのファンコミュニティとかね。誰が読むんだよ畜生。


…という厳しい現実はさておき、まあ少なくても馬の骨はなんかいろいろ使い道ありそうな気がする。

たとえば子供の頃に教科書でならった「スーホの白い馬」ですよ。

あの物語の最後はたしか

「なんじゃらかんじゃらあって、最終的には愛馬の骨とか使って馬頭琴(with Floyd Rose)を作った。スーホはその楽器に繋いだ極太シールドをマーシャルアンプにぶっ刺してかき鳴らし、ホーミーで悲しみのシャウトをすることによって平原の民を熱狂させた」

みたいな感じだったと思う。昔のことだからちゃんと覚えてないけど。

まあとにかく、楽器の素材になるだけでもう十分すごい。馬骨えらい。もはや「さん」付けで呼んだ方がいいかもしれない。馬骨さん。

しかも、ネットで調べてみると馬骨さんは他にも犬のおやつから工芸品までいろんなものに使われたり、ちょっと目を離すと平沢進のファンになったりpixivというサービスを立ち上げたりしている模様で、しっかり世間のお役に立っているのである。


それに比べて鶏肋ですよ、鶏肋。こっちはもう審議前から明らかに役に立たなそうな雰囲気が漂っている。

ケンタッキーフライドチキンだとリブと呼ばれる部位ですね。小骨多くてぱさぱさしてて、パーティバーレルの中から引き当てたらがっかりするやつです(異論は認める)。

ただ、いわゆる鶏ガラなので食うところはないがスープは取れたりはして、このことから「大して役に立たないが、捨てるには惜しいもの」の例えとしても使われたりするらしい。このスマホ、バッテリー劣化で若干鶏肋になっとんねん。みたいな。そんな表現聞いたことないけど。


というわけで、役立たず選手権ワンツーフィニッシュの鶏肋と馬骨さんには、有用性において随分と差があるようである。

でもまあ、「大して役に立たないが、捨てるには惜しいもの」ってなかなかいいポジションだと思うんだよね。

あんまり役に立ちすぎると、曹操の発した「鶏肋」という言葉を汲み取りすぎて処刑された楊修みたいになっちゃうし。

ギリ社会に許容されるだけの有用性をもって、ふわふわと漂っている。

そのことだけに燃えるような情熱を注ぐゴミ。

そういう人に、わたしはなりたい。

言い換えるならば、鶏肋王に、俺はなる。


…というようなクソくだらねえことを、脂で指をべとべとにしながらケンタッキーフライドチキン食ってる最中に考えましてね、このポートフォリオにおける自らの呼称をK6(鶏肋)にしたわけです。

「だからなんなんだよ」

「この長文読ませといてそんだけの話?」

「内容うっす」

「お前もう船降りろ」

「馬骨さんに謝れ」

「もう自分のポートフォリオは閉じてpixivに投稿しろ」

「自治体にもよるけど鶏の骨は燃えるゴミとして捨てられます」

といった皆様からの非難の声が聞こえるような気もしますが、まあそこが鶏肋の鶏肋たる所以ということで。ひとつよろしく。


敬具。