公開投稿
2025.12.24 18:38
【日記】サンタ・クロースはそういう怪異だと思う話
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こんにちは、こんばんは。
おはよう。
そしておやすみなさい。
桔乃一三千(きのかずみち)です。
暦の上ではクリスマスイヴだそうですね。
皆様はいかがお過ごしでしょう。
我が家はケーキもターキーもプレゼントもない静かな夜を過ごす予定です。
今日は、皆さんのクリスマスを一層ときめかせる存在、サンタ・クロースの話をします。
こどもの頃、アニメの再放送を見ました。
いつ頃放送されていたアニメなのかさっぱりですし、タイトルも定かじゃないのですが、クリスマスが近づき街が色めき立った頃、確かに私はそのアニメを見ました。
ちょっと風変わりな幼稚園生の主人公が、クリスマスの夜に、サンタ・クロースを捕まえるための罠を仕掛け、大人たちを翻弄する回でした。
プレゼントを設置しようと罠をかいくぐろうとする両親の姿はとにかくコミカルで、日本のアニメ版ホーム・アローンのような印象です。
この当時、私はすでに真実を知っていました。
サンタ・クロースはいない、という世界の真実を。
なので、大人たちは大変な努力をしているのだなあと感慨深く思っていました。
(年の離れた弟がいるので、サンタは存在しない説は家では禁句でしたが。)
たくさんユニークな有り様が展開された後、物語には本物のサンタ・クロースが登場します。
しかし、サンタはプレゼントをくれません。
主人公の両親が用意したプレゼントに、そっと魔法をかけて去っていきます。
このときの衝撃を、私は忘れません。
小学生だった私は、サンタ・クロースは良い子にプレゼントをくれる素敵な老人である、という固定観念を持っていました。
しかし、アニメの中のサンタ・クロースは、プレゼントはくれません。
その代わりに、大切な家族が用意してくれたプレゼントを、ちょっと特別にしてくれるのです。
新しい「サンタ・クロース」のイメージに、私はちょっとしたショックを受けたあと、とてもあたたかい気持ちになったのです。
以来、サンタの魔法に隠れて、身近な大人たちが四苦八苦して用意したプレゼントを思うと、私はたまらない気持ちになるのです。
プレゼントがもらえることそのものよりも、それを用意してくれる大人たちの存在に感謝したのでした。
まあ、その日に最も近いクリスマス、ゲームボーイカラー用ソフト「ポケットモンスター金」が枕元に置いてあったのは複雑でしたが。
私、「銀が欲しい」って言ってましたよ。
(弟が銀を欲しがったので、私には金で妥協させた形でした。)
おとなになった今、私はサンタの存在を否定しません。
何がどう転んでそうなったのかはさっぱりですが、妖怪や怪異が好きなのも影響したと思います。
サンタはその名前自体が特別なおまじないで、サンタが実在しているかどうかはさして問題ではないからです。
一生懸命、サンタ・クロースになるべく奮闘しているあなたにも。
サンタ・クロースからプレゼントをもらうべく、良い子に過ごしたあなたにも。
団欒するあなたがたにも、ひとりきりで過ごすあなたにも。
みんなに等しく、サンタ・クロースの魔法は生きている。
そう思ったら、ちょっとだけわくわくしてきませんか?
何の変哲もないクリスマスイヴですが、私はちょっとだけ、楽しい気持ちになりました。
クリスマスを過ぎれば、お正月まであっという間。
この記事が、2025年最後の投稿になるかなと思います。
今年も一年、応援してくれてありがとうございます。
親しく過ごしてくださった方も、遠巻きに見守ってくださっている方も、とても励みになります。
支えてくれた家族にもお礼申し上げます。
そして、一生懸命に生きてくれた自分自身にも、心から感謝を。
2026年は新刊や新作発表、イベント参加、執筆歴15周年など、細々したご案内をする予定です。
お見逃しなきよう!
それでは皆様、良いクリスマスを。
そして、良いお年を。
ご精読ありがとうございます。
一三千でした。
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