公開投稿

2023.07.26 03:56

上手くなるための基本的な考え方

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上手い絵を描くため、上達するために何をすれば良いか?


この質問への回答は極めて単純で、それは


『上手い絵をたくさん描く』です。


こんなことを言ったら、


「いやいや、まずその上手い絵を描けなくて困ってるから上手い絵の描き方が知りたいんだよ!あんたバカァ?」


と怒られてしまいそうですが、これは事実です。


どういうことか解説します。


絵の話だけすると伝わりにくい部分もあるので例え話を混じえていきますので、想像力を働かせながら読んでください。


まず野球に例えてみましょう。


プロ野球選手になることが目標、野球を始めたばかりの少年がいるとします。男の娘です。


その少年の練習を眺めていると、指導してくれる人が誰もいないせいか、ボールの投げ方もバットの振り方も全然ダメで、ひょっとしてこれはツッコミ待ちでギャグでやっているのか?と思ってしまうぐらい、清々しい程にめちゃくちゃです。


そして彼はそのフォームの間違いに気付かないまま、毎日ひたすらバットの素振りと投球練習をしています。


間違えたフォームのまま、それを一切疑うこともせず、間違った動きを体に染み込ませるために……。


この場合、何が悪いかは明白ですよね。


フォーム、正しい形を知らないまま間違えたやり方を反復練習していることです。


もしかしたらこのやり方でも練習量や才能によっては上手くなるかもしれませんが、もしも優秀な指導者が最初からついていて、正しいバットの振り方・ボールの投げ方を教えてくれて


かつそれが間違ってきたらすぐに指摘して矯正してくれたら。


がむしゃらに練習するのと比べ、成長スピードはかなり上がると思いませんか。


では次にこれを絵に置き換えて考えてみます。


絵を描き始めたばかりの人が、絵の描き方を全く理解していない状態で、いわゆる『オリジナル絵』をひたすら描く練習を始めたとします。


今まで絵なんて一切描いたことがなかったので、小学生、いや幼稚園児が描いたようなイラストになってしまいました。


本人も自分が描いたその絵のクオリティが低いとは認識しているのですが、


「まあとにかく手を動かして新規絵を描き続けていればそのうち上手くなるだろう!」


と言って、何の工夫も反省もなくひたすら同じやり方で絵を描き続けています。


これが先程の野球の例でいうと、悪いフォームのまま何も考えずひたすらバットを振っている状態です。


次は肝心な絵が上手くなる練習法です。


正しいフォーム、描き方をまずは体と頭に覚えさせたいわけですから、絵の場合一つの正解はないのが非常に厄介なところではありますが、


自分が参考にすると決めた神絵師のイラストを仮に100点満点の正解として、それと完全に同じイラストを描くこと。


これから始めましょう。


絵に限らずお手本を徹底的に真似しないと何も始まりません。


個性がなくなるから嫌だと言う人もいそうですが、基本が全く出来てない状態で個性だけを求めて描いた絵は大抵、見るに耐えません。


あなたが描きたい絵はきっと、人に見せたときに


「個性的だね(笑)」


というような反応をされる絵ではなく、


「綺麗だしそれでいて個性も溢れていて素敵!」


というような反応をしてもらえる絵ですよね。


真似について、トレスでも模写でも良いですが模写はいきなりはちょっと難しいので、まずはトレスしましょう。


トレスとは上からなぞるという意味です。


学校の授業で文字を覚えるときと同じ要領です。


アナログでもデジタルでも出来ますがどちらにもメリットがあるので個人的にはどちらもやるべきと考えています。


このトレスにも正しいやり方というのがありますが(長いので別記事で)、正しいやり方で毎日たくさんトレスをすれば、それだけでも格段に線画は上達します。


※こんな書き方をすると


「じゃあ私は一生ひたすらトレス練習だけします」


とか言いだす人がいそうですが、それはそれで問題なのでやめてくださいね。


最初に上手い絵をたくさん描くと上達すると書きましたが、もうお分かりでしょうか。


上手い=正しい絵


を描く経験を積むとそれを覚えて上達する。


下手=間違った絵


を描く経験を積むと悪い手ぐせと誤った認識を覚えて上達出来ない、場合によっては下手にすらなる。


という意味です。


トレスでも模写でもなんでも良いですから、まずは見栄えがする、出来るだけクオリティにこだわったイラストを描いてください。


ただしこのようなイラストはSNSに投稿してはいけないので、その点については必ず注意してください。