No Missing
No Missing(第一章)
ラノゲツクールMVプロジェクト第二弾・ゲーム化ノベルコンテスト、現代部門への参加作品です。
1話部分のみでも大丈夫ということなので力試しがてら投稿してみました。
主な舞台は現代の架空都市ですが、平凡な日常の中に、ちょっとした不思議や色々と謎が満ちた話なのではないかと思います。
では、あまり深いことは気にせず純粋に楽しんで頂けたらと思います。
(あらすじ)
葉月圭は病院で目を覚ますと自分を見下ろしていた。
しかし、彼女には誰も気づかない。なぜなら病室のベッドで寝てるのは彼女の姿では無く別の男だったのだから。
彼女は同姓同名なだけの幽霊ということなのか?いや、違う。彼女にはベッド眠るであろう男として生きていた記憶があった。
しかし、曖昧なとこがあり自分の状況がよく判らない。明らかに変わってしまったと思われる自分の姿に戸惑いながらも、置かれた状況をせっかくだから楽しもうと思い、町へと繰り出す。
だが、そこでの圭の姿は何故か認識されていて…幾度か頭の中から聞こえる声に誘導されていた。
そんなことは非現実的なのでありえないと考えつつも、いつのまにか今の状況に慣れ始めていた。
その後、そろそろ帰ろうと思うところに――
「貴方、この世の者じゃないわね」
その言葉が聞こえ、周りが一気に静寂に包まれ空気が変わった。その後に賑わっていた駅チカのアーケード街の人の気配も消える。兎にも角にも捕まる訳にも、ここで果てる訳にもいかないと必死に逃げる圭。
突然飛んでくる札、これTVや映画、ネット動画とかでよく見かける当たっちゃダメなやつだ!
何とか振り切って、直線のアーケード街を走り抜けて出口に差し掛かろうとした時、壁のようなものに弾かれる。
一瞬戸惑うも、再び出口付近に身体を近づけると電気のようなバチッと音を立てて阻まれ、それ以上先には進むことは出来なかった。
「…そんな」
どこか隠れる場所は無いか…辺りを見回すも全てシャッターが閉まっていて建物の中に逃げるという選択は出来そうにない。どうにかして打開策を考えようとするが、焦りが邪魔をしていた。
「もう鬼ごっこは終わりよ」
セーラ襟の少女が追いつき、複数の札が放たれて圭の動きが止められてしまう。一気に力が抜け、ペタンと尻餅を着いた彼女は…自分は果てて消滅すると思い覚悟を決めようとする。
しかし、それは圭のただの勘違いで追って来ていたセーラー襟で赤いスカーフの制服を着た少女の彩乃は圭の置かれた状況に心当たりがあり、助けに来たのだと言う。
その後、彩乃に連れて行かれたところで圭は見た目が凄く胡散臭い張明博という男に会い真相だということと、ある推理を聞かされる。果たして、圭の陥った状況の真実と明博の口から出た次元上昇、弥勒の世とは何なのだろうか?そして、干渉を受ける圭と世界の事実とは――
◆
(主な登場人物)
葉月 圭 (♀)主人公・女子高生→立ち絵A
六童 彩乃(♀)巫女・女子高生→立ち絵B
張 明博(♂)大衆食堂の店長→立ち絵C
葉月 圭 (♂)意識不明の男子高校生→立ち絵D
(舞台)
毛府寺市、毛府寺駅、駅チカアーケード街→背景A
毛府寺病院→背景B
条秦学園→背景D
六童神社(第一章・未登場)→背景C
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