公開投稿

2024.10.09 23:45

感想 : 人渣反派自救系統 / 番外編 岳清源与沈清秋(墨香銅臭)

7話構成の物語が進むにつれて陰鬱な気分が膨れ上がるのをはっきり感じた番外編だった。

こんなに打ちのめされる気持ちになるとは思わなかった。


二人が仲良く過ごす描写なんて1%もないけれど、

確かに分かちがたいものがあったのだと感じる情景が散りばめられてた。


九が七と再会するまでに過ごしてきた過酷で凄惨な状況を考えると

ありあまるほどの卑屈さや表現の不器用さを嘆く気にはなれない。

だけど不器用なのは七もそうだ。そこだけは二人はよく似ていた。

奇跡的に再会できたのに心が交わることは最後までなかった。

あのとき迎えに行けなかった理由を七はなぜもっと早く言わなかったんだろう。

でもたぶん、それを話す隙を九が見せなかったんだろうな。


6️⃣と7️⃣を今でも繰り返し読んで、岳清源と沈清秋に思いを馳せたりする。

この中においては洛冰河はもはや背景の一部であり、

二人を取り巻く無情の世界にただただため息をつくしかない。

そうして振り返ると1️⃣の世界が眩しく感じ、

あの時あったかもしれないきらきらした風景を描きたくなったりするのだ。