白百合の聖女の、呪い

ラフワー王国には、回復魔法を司る「聖女・聖者」と言われる人々が存在する。
その中でも病気を治す魔法は非常に珍しく、その誕生が待ち望まれていた。
そんな中、カサブランカ侯爵家の令嬢、リリーがその魔法の持ち主であることが判明し、聖女の称号を受け、同時に第1王子のローズクォーツと婚姻を結んだ。

 ローズクォーツがはやり病に倒れた時には、リリーがすぐに回復魔法をかけ、ローズクォーツはすぐに回復したのだが、それがきっかけでリリーは彼から婚約解消を言い渡されてしまった。

 実は彼女の回復魔法には重大な副作用があったのだ。

 王家を怒らせたリリーは、父親の抗議もむなしく、他人との接触と魔法の禁止を言い渡され、その上王城の敷地の隅にある塔に監禁されてしまう。

 侍女たちからも煙たがられて一人寂しく塔での生活を始めたリリー。
差し入れの本と、実家の紋章にもなっているカサブランカの花の鉢だけが、彼女の心を慰めてくれていた。

 前半シリアス、終盤ギャグです。 


  表紙イラストは友人に描いていただきました! 可愛いでしょう!

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