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期限の切れたハッピーエンド
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「僕らが互いを尊重して、
共に在るのは何故こんなにも難しい?」
昔、人魚の姫が陸の少年に恋をして両の脚を手に入れた。
しかし少年もまた吸血鬼であり、不老不死の人外同士晴れて結ばれ夫婦となったのだが──
声を失った元人魚と吸血鬼。けして越えられぬ種族差の壁に、次第に吸血鬼は病んでいく。
一番の悩みの種は、吸血鬼にとっての吸血──食事は、性行為にも等しい快楽を伴うということだった。
人魚の血はすぐさま赤い宝石となってしまう為、吸血鬼として愛する事も叶わない。
さりとて、元人魚にとっても吸血鬼にとっても、人間のようなスキンシップは不快でしかない。
元人魚を愛するが故に、次第に吸血鬼は吸血を控え、死を望むようになる。
しかし元人魚は、二人で永遠に幸せで在り続ける事を願っており──
キーワード:両思いなのに苦しい/エゴバトル/シリアス/人外
新書版/二段組/本文230p
※十八歳以上推奨の性表現が含まれている為、お求めの際に身分証明書の提示をお願いする場合があります。
表紙・挿絵:にに様