カイキ月食
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縦長の作品です。
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【カイキ月食】
それは唐突に訪れた
ふと目の前が暗くなり
道を失い
少しの事で直ぐに崩れ落ちた
もろい
何てモロイものだろう
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暗く重い言葉が足に絡みつく
そして 歩みを止めた
ふと
ある映像を見た
画面に映された 赤く奇妙に欠けていた月
時々雲に隠れては、また現れる不思議な光景は
奇跡の天体ショー
それを見て
ただただ綺麗だと思えた
時間を忘れて魅入った
どれだけ見たのだろう
生中継が終わるとの知らせに視線を月から外した
ふと
横で流れていた言葉たちが目に入った
今集まっている人達と見れた
この偶然に出会えてありがとう
今日も一日がんばりましょう
それだけで
もう少し歩いてみようかと
少しだけ前向きになった
そして一歩
重かったはずの足を動かした
それは
素敵な天体ショーが起こした
ちょっとした魔法なのかもしれない
