ハッピーエンドには程遠い
カーテンコールは始まらない
わたし向けの精霊パロの後日談です。すごく蛇足です。
本当にほしいと思ったものはことごとく手に入れられずに生きてきた男が、本当にほしいものを目の前にして、涎を飲み込みながらテーブル・マナーに則り、紳士として振る舞おうとしている。……はやく、その紳士の仮面が剥がれないだろうか、と、皿の上で待っているのは、幼さの仮面をかぶったケダモノかもしれないのに。
お互いに思っている、わかっている。……ああ、こんなに悪い人間に囚われてしまうなんて、かわいそうに。(初出2020年9月4日)
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