公開投稿
2025.10.08 06:15
『お昼寝』メイキング~清書編①~
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『お昼寝』の、イラストメイキングです。
前回の記事『カラーラフ編』の続きで、今回は『清書編①』となります。
前回の記事で整えたカラーラフを、今回は清書していきます。
『清書編①』では、人物に焦点を当ててメイキングを書いていきます。
その前に、お詫びしたいことがございます。
イラストメイキングなので、カラーラフから清書に至るまでを詳細に説明したかったのですが、ほぼ完成状態の画像しか残っておらず…!!
清書作業はデータが重くなりやすいため、普段使ってるタブレットPCで外でも作業できるよう こまめにレイヤー整理で消していたのです。申し訳ない。。。
なので、今回は清書後の画像とカラーラフの画像を比較しつつ、どこを意識して清書していったかを説明していければと思います。
今回も前回の記事同様、ご依頼人様のお子様(オリジナルキャラクター)を「🐏くん」とお呼びしております。
使用しているペイントソフト:CLIP STUDIO PAINT
人物を整える
清書する前に、前回整えたカラーラフがこちらです。
2枚ありますが、差分で変わる「コート・人形・影」以外はほとんど変わりません。
差分で変わらないところ、特に大切なメインの🐏くんから整えていきます。
分かりやすいよう、🐏くんだけの表示にしてみました。
ソファがないと、床に直で寝させているみたいで申し訳ない…!!
正直に言いましょう。カラーラフの🐏くん。全然似てない…!!
ご本家(ご依頼主様が描いた🐏くん)は、もっと…!もっと可愛いのです…!!!
ここにご本家の🐏くんを載せるわけにはいかないので文章だけの説明になってしまい申し訳ないのですが、ほっぺはもっとぷにぷにで柔らかそうですし、全体的にもちもちふわふわで愛らしいですし、思わず頭を撫でたくなるような可愛らしさがあるのです…!!
ラフを描いてる途中から(似てないなぁ…)とは思っていたのですが、ラフでは大まかな全体図を決めてしまいたかったので(今は我慢…今は我慢…)とあえてスルーしてました。
やっと、しっかり描ける…!!
そして、清書したのがこちらになります。
ほら全然違う!!!
完璧にご本家の🐏くんに似せれたとは思っていないのですが(ご依頼主様が描いた🐏くんが一番かわいい)、だいぶ寄せれたのではないかと思います。
並べてみるとこんな感じ↓。
全体的にいろいろと変わっていますが、どこを意識してご本家🐏くんに似せていったのか説明したいと思います。
◆シルエット・パーツを整える◆
ここからは根気勝負です。
私の絵とご本家の🐏くんを見比べて、徹底的に違うところを直していきます。
見やすくするために、上下を入れ替えました。
一番頭の形が分かりやすいと思うのですが、ご本家(に似せて描いた)🐏くんの頭は「正円に近い形」に対し、私の描いた🐏くんは「縦長の楕円形」になってしまってます。
頭の厚みが足りません。
頭身は合わせたはずなのに、全然違って見えたのはこの頭の厚みが大きいかなと思います。
あとほっぺ!ほっぺのぷにぷに感が全然足りてない!!ここ大事!!
頭のシルエットを整えた後は、主要なパーツである「目・鼻・口・眉・耳」の位置と形を調整しました。
また、前髪のボリュームが足りないと思ったので足しました。
ふんわり優しい雰囲気を似せるため、顔周辺の髪はなるべく毛先がとがらないよう意識しました。
3D人形に寄せすぎて腕が妙に細長くなってしまっていたので、ここもふっくらもちもち感を感じていただけるよう直しました。
この時、手の開き具合が自然に見えるように、自分の手の写真を参考に整えてます。
あと太もも!!柔らかさを表現できるよう頑張りました。
ラフの時は尻尾の『芯』を感じず、ぺしゃっとした形になってしまってます。
ただの毛玉ではなく「尻尾!」と見えるよう、芯と立体感を意識して描きました。
上の方が少し硬く、毛先はふわふわ…と見えてたら嬉しいです。
◆線画に色トレスする◆
形が整ったら、線画に色トレスしていきます。
▼▼「色トレス」とは▼▼
私は最初「色トレス」の意味が分からなかったので、説明を少し…。
「色トレス」とは、線画をその周囲の塗りの色に近づける作業のことを言います。
線の近くの色をスポイトでひろい、新規レイヤーを作りクリッピングし、線画をなぞる様に塗る…という方法で私はしています。
主線の色を塗りに合わせて変えることにより、雰囲気が優しく自然な感じになる気がします。
①そのままの線画の色
②線の近くの色を上から塗る
③塗った色の不透明度を下げる(今回は不透明度13%)
①と③を並べるとこんな感じ↓。
ほんの少し線が優しくなったと思います。
これが「色トレス」…だと私は思ってます。
▲▲説明終わり▲▲
清書の時の色トレス前の画像が残っておらず…!
『人物を整える』の時にも見ていただいた画像ですが、ラフの時の線と見比べていただけたらと思います。
線に明暗ができ、立体感も感じやすくなったのではないかと思います。
色トレスが終わると、めんどくさがりな私は線画と塗りを結合して次に進みます。
レイヤー管理難しい…!!苦手!!
私は線画に塗りが干渉することも多いので、その方が都合がよかったりします。
私はすぐにいろいろと結合しちゃいますが、レイヤー管理できる人は分けたままにした方が後々楽だとは思います。
「質感」を出していく
セーターはもこもこに、ズボンはさらさらな生地に…、それぞれの質感を感じるようテクスチャを貼ったり塗り方を変えたりしながら描いていきます。 ◆髪と耳◆
髪の毛と耳は、毛の種類が違うと思いました。
どちらも柔らかめのブラシを使ってますが、髪の毛はさらふわに見えるよう長めのストロークで払うように塗ってます。
耳は毛が短いと思うので、短いストロークで塗っています。
(ふわもこに見えてくれ…!!)と念じながら、あえて線画に飛び出るように塗ってます。
◆セーター◆
セーターは凹凸の多い生地なので、見た目が「ツルツル」にならないようまずテクスチャをのせて質感を出しました。
テクスチャは、CLIP STUDIO PAINTの「単色パターン」に標準で入ってる素材を使ってます。が、どれを使ったか覚えてません。。。
その時のノリと勢いで選んでます。
テクスチャを人物の画像にクリッピング→合成モード:乗算→不透明度を下げる→気に入ったら人物の画像と結合します。
テクスチャだけでは物足りないと思ったので、「点描」ブラシで光と影の境界、線画と塗りの境界をなぞる様に塗っていきます。線がぼこぼこになって、毛糸の凹凸感を表現できてたら嬉しい。
◆ズボンとリボン◆
ズボンとリボンは、サテンっぽい生地かなと勝手に解釈したうえで塗ってます。
滑らかでツルツルとした感じを出したかったので、こちらはあえてテクスチャを使わずシンプルに塗ってます。
セーターと違い生地に凹凸感を出したくなかったので、影はなるべく滑らかな線になることを意識して塗ってます。
◆タイツ◆
タイツ、あまり描いたことなかったのでネットで描き方調べました…!!
ので、描き方は自分で検索した方が早いと思われます…!すみません…!!
clipstudio assetで見つけた「タイツ繊維ブラシ」を、ところどころに使わせていただいてます。ふくらはぎの裏側あたりが分かりやすいかもしれません。
おかげさまで、タイツらしさがアップしたのではないかと思ってます。
質感を出したら、人物の清書…『清書編①』は終わりです
改めて全体を見るとこんな感じ↓。
今回も、想定以上に長くなってしまいました。
読むのが大変になってしまい、申し訳ない…!!
次は、背景を清書していきます。
良ければ、次回も読んでくださると嬉しいです。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(*'▽')。