貴方の優しい声を、その手を、ずっと覚えている。
どれだけ愛してくれたか、どれだけ守ってくれたか。どんなに幸せだったか。
与えられたものの万分の一も返せていない。どうすれば伝えられるのか。
狂おしいほど叫んでも届かない。結末はいつも美しいとは限らない。歪な狂気を嘲笑う者もいるだろう。
放浪の末、ほんの一時でも、甘美な過去に抱き締められたら救われるだろうか。
これは、終わらせるための物語。
※作中、動物ならびに人間に対する加虐行為の表現があります。
作者は暴力を助長する意図は一切ございません。表現はそこまで過激ではありませんが、演出上のもの、あくまで架空世界での出来事とご理解下さいませ。
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