ウェヌス
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神に愛された神殺し。
神に創られ、この世界に放たれた一人ぼっちの生命体。
見た目や体の構造は星の子と似ているが性質が異なっており、コアを失っても自我は無くなるが死ぬことは無い。
神を心の底から憎んでおり、神話に存在する神殺しの星の子のように神の殲滅を望んでいる。神を憎む理由は教えてくれない。
星の子に神を殺す手段は無く、神に創られたウェヌスにもそのような機能は備わっていない筈だが自分には神殺しの力があると言っている。今は神が殆ど存在していないため証明出来ず、真偽は定かではない。
神を憎んでいること以外は普通で、感情豊かで星の子のように草原を駆け回り、星の子のように暗黒竜に脅え、星の子のように使命を果たそうとする。
ただウェヌスは使命を果たそうとする意思はあるが、原罪に立ち入る事が出来ない。
これは神に造られた生命体は観測者の立場にあり、精霊の罪を代わりに償う義務はないと決めた神々が原罪はウェヌスの侵入を拒絶するように作っているからである。
無理矢理入ろうとしてもホームに戻される。
『___星の子と同じように生きろと言うくせに、同じ道を歩ませてはくれない』
神は確かにウェヌスを愛している。
原罪に行っても光を配ることが出来ないウェヌスは永遠に苦しんでしまう為、最初から入れないようにするなど、その他にも最大限の愛情を持って彼が観測者としての立場にいながらも普通に生きられるように配慮されているが、ウェヌスにその愛情は届かない。
彼が唯一神から受け取っているのは太陽光に含まれる太陽神の力。
損傷を原罪で治す事が出来ない代わりに日光から得られる神の力を修復する力として蓄えている。
この蓄えた力を純粋な神の力として消費し、神々を焼き尽くす事が出来る。
神の力で神を攻撃している事になるので、攻撃も通るし殺すことも可能になる。使用しているのが最高神の力なので威力も他と比べ物にならない。
要するに他人の力ではあるがウェヌスは利用出来るものは全て利用するタイプなので、まぁ良いのかもしれない。
ちなみに元々ウェヌスには硫酸のように生命を溶かす力があり、精霊達を滅ぼす際に使用された。
今でも使用は出来るが神以外を滅ぼそうとしていないのに加え、溶かす力は神には通用しないので使っていない。
《追記分》
神話に登場する星の子はウェヌス。
憎む理由は創り出したくせに用が済んだから捨てたと思っているから。
本当は星の子達のように平和に暮らさせてやろうと思い様々な支援をしつつ、この世界に置いただけだが、神とその他は価値観が異なる。
その為、ウェヌスに神の気持ちは伝わらず逆で捉えられてしまった。
それにより神の大量虐殺を行ったウェヌスを恐れた神々はここにウェヌスを閉じ込める事を選び、この世界を見捨てた。
頭巾を外すと神に創られたことにより神性を一部有している事と、体内の神の力が共鳴して目の色が金色になる。