ベアトリーチェは基本的に令嬢が嫌いだ。ドレスなんて着ているから動きは遅いし、話題はお菓子か花か、人形遊びだ。ベアトリーチェはどれも好きではないから、公爵夫妻と共に訪れた貴族屋敷で、子供同士遊んできなさいなどと言われるのが何よりも嫌いだった。
 まだ令息がいれば一緒に走り回って遊べるが、令嬢がいたら最悪だ。妙にキラキラとした部屋に入れられ、茶菓子を食べながら、どうでもいい話を聞かなければならないのだから。

 そんな彼女が皇太子の婚約者選びに城に来た時、出逢った令嬢がいる。

 美しく妖精のような彼女に、ベアトリーチェは恋をしてしまった。

 彼女に会うためには、皇太子の婚約者にならなければならない。
 しかし婚約者のままでは、彼女と共にいられない。

 迷いに迷って、結論を先延ばしにしていた彼女だが、とうとう意を決して告白をすることにした。

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騎士になりたい令嬢は、妖精のような令嬢に恋をする

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