Skebによるコミッション作品となります。

御依頼者：シルキー・フォン＝マンハイム様

制作年月日：2023_12_15

作品掲載URL：https://skeb.jp/@mcs_ace_kow/works/7

今回はご依頼内容に要諦を示して頂いたのちに全体のデザインを起こすという形で進めさせて頂きました。

今回は神話的なモチーフでアンドロイドを構成するという手法を考えた時に、

情景として描くよりも洋式的な図柄の様に描く方がその荘厳さが出せるのではないかという考えのもと、

久しぶりにグリッド技法を用いて制作を進める様に致しました。

グリッド技法で対称性を描く時に直線での構成であれば座標を結ぶだけで近似した対象性を描く事ができます。

しかし曲線が多い場合ですとなかなかそうもいきません。

この「なかなかそうもいかない」ところに魅力があると思うのです。

例えばデジタルであれば半分を描いたのちに左右対称に反転コピーしてしまえば実に忠実な左右対称を生み出す事ができます。

しかし手書きの場合はできる限り対象を目指しても完璧な対象にはならず必ずどこかしらに「近似しているが完璧なコピーの様な対称ではない」仕上がりになります。

この完璧ではない部分に籠るものに意味があると思っており、しっかり対象を目指して描いた上でなお対象にできない部分が色濃く残したいからこそグリッド技法で描いたのです。

仕上がりには自身とても満足しているとともに、クライアント様も確かなご満足をいただけた様で安堵しております。