あたらよに恋う～夜伽の少女はお忍び貴公子の寵愛に溺れる～（10）
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「これは形見なんだ――私のかつての恩人の」
ジルを隣に座らせ、ペンダントを開いて見せたアレク。
アレクは彼がペンダントの持ち主である令嬢に仕えていた頃の記憶を語り始める。
その様子から、アレクが自分を通して亡き令嬢を想っていたことを悟ってしまったジルは……？
選べる未来すらない籠の中の娼女と自由に生きる公爵令息。
交わるはずのない二人が紡ぐ、切ない百晩の夜伽物語――。
