噂
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『ねぇ、町外れの路地裏に行くと気がおかしくなるんだって。』
学校で、隣の席の奴が学校指定の雨ガッパを着ながら喋りかけてきた。噂の路地についてらしい。
自転車で行ける距離の、通学路から少しはずれた心霊スポット……でも、実際はただの暗い道だ。
『行った子達みんな、その事忘れちゃうんだって！』
じゃあなんでお前は知ってるんだよ。
・・
『ねぇ、また行こうよ！…今度は別の友達も連れておいで。』
俺はそんなとこ行った事ねぇし、そもそも自転車は……
…なんだか頭が痛い、なんだ…？
しかし、変な事言うんだなこいつも、俺に友達なんていないのに。
『大事なモノ、忘れてってるんだもん。ちゃんと取りにこなきゃ』
俺の隣の席には、真新しい白菊が夕日に水滴を光らせていた。
俺は前の席にいる奴の肩を軽く叩く。
…なぁ、町外れの路地裏の話、知ってる？
![[EONIA] NEXT TO ME: production kawaii gen 1 ORIGINAL SONG](https://assets.xfolio.jp/secure/1359786657/creator/52268/works/545852/2095364_CA9NPXGGs9.thumb.webp?hash=NYIDzI4sga4X1aTcWLLjtw&expires=1715500800)
