【生存if 第一部】星の下の尾形銃砲店

[星の下の尾形銃砲店/生存if 第一部]~プロローグ~杉元とアシリパ

汽車のあの日から2年(1910年頃と仮定)……コタンでアシリパと暮らす杉元は、アシリパが金塊争奪戦によって罪悪感を抱いているのでは?と密かに心配していた。出稼ぎ先の函館で、尾形と思われる人物が青い眼の異人に担がれて病院に運び込まれた情報を得る。杉元は情報を確かめるため、2年ぶりに鯉登に会うため旭川へ向かう。

(注意)ヴァシリの死後、「山猫の死」を大切に保存保管した人物がいただろうという想像と、茨城の村で生きる尾形とヴァシリの設定上、勇作という名前の孤児(モブ)が登場します。目立つ言動はありませんが、原作に登場しない人物ですのでご注意下さい。

(年月について)
原作314話で干し柿を食べているのは1908年では?という情報を見て、だいたいふわっとそのあたりで考えています。(榎本 武揚 1908年〈明治41年〉10月26日没)
門倉・キラウシ・マンスールの渡米は1918年?
白石からコタンに手紙が届いたのが1911年?
ちなみに大正時代は1912年(大正元年)7月30日から1926年(大正15年)12月25日まで。

【第一部】星の下の尾形銃砲店 novel/series/9864475
【第二部・杉尾】一夜、溶け合って泳ぐ夢 novel/19134924
【第三部・ヴァシ尾】The Great Change novel/series/10037148

【第一部】メインテーマは、「再生」です。尾形が「負ける」と思わざるを得なかった罪悪感をどうやって受け入れ、再生の人生を歩んでいくのかを主軸に展開します。尾形とヴァシリは同居しながら銃砲店を営んでいます。そして、杉元の来訪をきっかけに、尾形の「再生」が大きく動きます。

【第二部・杉尾】かつて同じテーマ「罪悪感」を抱いていた杉元。その考え方も、捉え方も、感じ方もまるで違った二人。だからこそ【第一部】で尾形の心に触れた杉元の驚きは大きなものでした。【第二部】で、尾形は杉元から純粋に真っ直ぐ求められる体験を得て、ヴァシリとのこと、これからどのように生きていくかについて、しっかり考えるようになります。

【第三部・ヴァシ尾】メインテーマは「変化と自覚」です。尾形の働きかけによって、“画家”としての自覚を持つようになるヴァシリ。尾形の存在と行動こそが、ヴァシリを後のロシアの著名な画家の道へ導いていきます。尾形は“自分が帰れる場所・大切な人が帰ってくる場所”を、ヴァシリと作り上げます。

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