Title:20240304 −「無価値」が“もしも”を折った日−

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某生成AI推進派アカウントのツイートと写真からインスピレーションを得て、僕と久保自ら構想やコンセプトを企画し、手で描いて制作いたしました。


作成期間→二日(実作業一日&投稿前チェック・修正一日)

作成ツール→iPad(ProcreateとiPadペンシル)

      キャンバス・キャンバスボード・スケッチブック(それぞれ一点or一枚ずつ)


【意図】

前述の通り、生成AI推進派(もう少し詳しい記述をすると「現行の権利関係を無視して足蹴にしている生成AIに対して規制を求めたり、思うところがある人に対して冷笑を浴びせて嫌がらせを行っている」人)のアカウントが投稿した写真に対するアンサーとして制作しました。具体的には、該当の人物が「頑張って絵師目指すぞ!」から30分後に鉛筆を折り、折れた鉛筆の写真をTwitterに投稿した次第です。

※該当のツイートは久保が当人をブロックしているためRUL等の取得ができません。もし探されたい際は「dev_disorder」でアカウントを検索いただき、画像メディア欄を2024年3月4日まで遡っていただきますようお願いいたします。若干お手数をいただくことになしますが、参照いただいた方が、以下の解説がよりわかりやすくなるとは考えております。


コンセプトはタイトルともやや重複しますが、「もしも」という「未来」を「自ら」手折ったことにより喪われる「可能性」を示唆しています。


画像内の小さな飛沫は、涙を示しています。

折られた鉛筆の写真を見た時、「自分はこんなこと(癇癪に付き合わされて無下にへし折られる)のために生まれてきたわけではない」という怒りと、「別の主人だったらいろんな文字を自分の黒を通じてこの世界に残せたのかも知れない/何かのイラストの土台になれるかも知れない/ないとは思うけどもしかして、即売会のスケッチブック要員として重宝されていろんな人のスケッチブックに自分の黒が刻まれるかも」と言った期待とそれを裏切られた悲しみがそこにはあったように思います。少なくとも、自分には聞こえた気がしました。

そうした鉛筆自身の未来を折られ、流した涙が水溜りや鉛筆の周囲に散った飛沫であり、雫です。


折れた鉛筆から流れ出る混雑した色は、「もしも」や「可能性」−−「将来」の暗喩です。

もしも描き続けていたら、様々な色や未来を描くことができたのかも知れない。そしてその過程で、自分では予想もできないほどに多様な色をを持った人間たちと出会い、知り合い、友人や同志として親しい関係を結べたかも知れない。

そうした「続けていたらこうなっていたかも知れない」という未来を示唆する色々なカラーが、自ら折った鉛筆という未来から流れ落ちています。


本人のnote記事も読み、その上で彼のことを適切に理解できる友人に出会えなかったことに対して表現し難い悲しみと同情が湧いてきたため、そうした上手く表現できない「空っぽ」を構築するため、背景はキャンバス生地を入れてそれ以外の加工や着色は行わないようにいたしました。


自分は基本駅に線画は黒を強く好み、メリハリがききながらはっきりとしたラインを非常に多用します。

ですが「もしも」や「可能性」と言った非常に曖昧な、輪郭を有さないモノをテーマにする上で自分の十八番である線画のスタイルは不適切だと判断し、不定形な将来を示唆する鉛筆に関してはペン設定を「油絵」のペンに設定し、明確な輪郭を作らず描き出しました。


この創作を通じ、自らの怒りや同情、憐憫との付き合い方を少しだけ学べた気がします。

あわせて、生成AI本体や生成AIユーザーの経験値では到達できない表現に対する模索も意識を強くすることとなりました。

結果として、創作者として実りの多い作品になったと思います。


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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