【初出:2019/1/27】
恋ってなんだろう?織川汐菜(おりかわしおな)はそう思っていた。
しかし、私の中では明らかな他人とは何か恋に温度差がある。そう思っていた。
周りではそういった色恋沙汰のニュースと話が多く耳に入ってくるものだから余計に考えてしまう。
そんな、冷めたいとも取れる感情の中で何となく付き合っていた彼氏の蒼流の家をを訪れた時に汐菜は一つの出会いを果たす。
蒼流の姉、輪音との出会いだ。そして、汐菜の眠っていた恋の感情が芽生え始める。
しかし、それは同性である輪音とのことで汐菜は一人思い悩むようになる。
そして、次第に汐菜はそれが本当の恋だということに気づく。
「ごめんね。私、輪音さんが好きかもしれない」
その言葉をキッカケに蒼流の姉の輪音と付き合おうということを決める。
そしてその後、汐菜と輪音は信州のとある場所を訪れる。そこでの輪音は汐菜にとって星の輝くように眩しく思えた。
どことなくまだ、付き合うということになれない汐菜は少しぎこちないながらも一生懸命に輪音の気持ちに応えようとするのだった。
しかし、二人旅最後の夜…事態は一変する。汐菜の前から突然、輪音が姿を消した。
そこで待っていたのは二人のすれ違い。お互いの気持ちはさっきまで通じ合っていたはずなのに…どこで間違えたんだろう。星空輝く空の下、汐菜の前に現れた青白い光。その不思議な光に導かれるままに歩を進める先には…そして、二人の想いは何処へ向かうのだろうか――
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