公開投稿

2025.06.29 15:10

文:和泉ちゃんと黒(脇下一族

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和泉ちゃんと黒 ――

瞼を更に覆うと黒が在って、澄んだ刀の様な静寂の渦に放り込まれて、漂って、

「…またそんな寝方して」

目を傷めるわ、との声に従い乗せていた腕を退ける。

隙間から明るい喧騒が戻ってきた。

「津那美もやってみたらいいのに」

黒に包まれて気持ち良いと勧めたら、絶対 嫌。と念を押されてしまった。

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意外とやわらかいんだ。


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