ダラール
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タミムと行動を共にするシスター。ナイフの名手。
若い頃から血に異常な興味を示すようになったダラールは、自傷行為を繰り返して自分の血を見ることを何よりの楽しみとしていた。
そして「この嗜好がある以上、自分の運命は決して幸せなものにはならないだろう」という意識に囚われるようになる。
自分の欲望を満たすため、すなわち自分だけでなく他者の血をもより多く見るために、彼女は用心棒や暗殺者などの危険と隣り合わせの仕事を転々と繰り返していた。
そんなダラールがとある仕事で用心棒に付いていた時のこと。
今回の依頼は「支配地を増やしつつある、復活した”破壊神”の討伐」という極めて非現実的な話であったのだが、報酬の多さに加えて「どことなく気になった」という気まぐれもあり受諾することとした。
報酬につられて揃った人数は多く、ダラールの想像以上の大部隊となった。
そして情報から破壊神・タミムの移動ルートを推測し待ち伏せ、情報通りに現れたタミムと一人のシスターに向かって強襲をかけた。
しかしタミムは動じる様子もなく瞬時に暴風を起こす。
たちまち先頭部隊は吹き飛ばされ、なお立ち向かった勇敢な者たちもタミムの圧倒的な力に歯が立たず倒されてしまった。
この光景を見たダラールは「この神についていけば、より多くの血が見られる」と直感。依頼主を裏切ってタミムに服従する旨を告げる。
その言葉を信用できないタミムは攻撃を繰り出すが、ダラールはその全てをことごとく回避。
彼女の戦闘センスの高さを買ったタミムは、自身の懐刀としてダラールを迎えることにしたのであった。
その経歴ゆえ、3人のタミムシスターの中でも戦闘力は特に高い。
「とにかく血を見たい」という欲ゆえに、最初の頃はタミムですら暴走を止めるのに困らされる有様であったが、サバーが偶然知っていた”赤色の野菜”をジュースにしたものを飲むことで衝動が幾分抑えられるようになったらしい(酸味が強くどこか不思議な味で、見た目ともども血を想起させるようだ)。
また衣装はダラールが憧れている、大空を舞う強き鷹をイメージしたもの。これもサバーお手製のもので、何かと世話を焼いてくれる彼女には恩義を感じている。
ナイフは武器としてだけでなく、コレクションとしても大切にしている。
切れ味鋭いナイフを集めて眺めている時間は彼女にとっては至福の時間である。
・戦闘スタイル
ナイフ・刃物を用いた戦闘術。
多数のナイフを隠し持っており、投擲しても瞬時に別のナイフを用意することができる。
・技
多数のナイフを一度に投げつける「グラインドカッター」、瞬時に投げたナイフが敵の死角から襲い来る「ローブカッター」、刃物を取り付けた袖を振りかざして敵を斬る「ミューティウィング」など。