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2025.01.31 12:00

『Drift in Light』解説|企画展「線在」出展作品

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こんにちは、sauです。

今回から作品解説のターンはじまります


現在参加中の企画展「線在」では、sauの中での「線の表現」を問い直し追求した作品を展示しています。

今回は、そのメイン作品 『Drift in Light』 について、こだわりのポイントをご紹介します。



Drift in Light

2025.1制作



■ 「線」の種類と表現

本作では、ミリペンによる緻密な線を追求し、いつも使っている水彩は使わず ブラックとグレーのペンのみ で描き上げました。

主に 0.03mmと0.05mmのペン を使用し、細部まで繊細に表現しています。


さらに、紙自体に筆圧で凹みをつける エンボスのような技法 を取り入れ、線に立体感を持たせていきました。



作品の中央を通る惑星の軌道のような太い線は、額装にアクリル板を挟んでも綺麗に見えて嬉しく…

実はこちらは筆やペンではなく カーテンフック を使って描いたもの。

偶然手元にあったものが最適なツールになりました。



本当はトーンヘラとかの予定でしたが何処にやってしまったのか…整理整頓をしてください私…白目



■ 光と羽根の表現

ここからはモチーフのお話ですが

「光」と「羽根」は、私がこれまで描いてきた中でも特にこだわりのあるモチーフです。


光について本作では、それぞれのキャラクターが持つ光と、頭上の光を異なる手法で表現。

手元の光は 線を重ねで影を濃くしていくことで光を生み出し、頭上の光は 画鋲と定規を使った集中線 で描きました(久々に集中線を描きました…)


羽根は、これまでの作品にも頻繁に登場する要素。

白い羽根は特に難しく、ふわっとした質感を意識しながら、ペンで細かな線を重ねて仕上げています。



■ 対の作品として

『Drift in Light』は、2021年に制作した 『Burn with Life』 の対となる作品として構想しました。



左『Burn with Life』:今の世界で二人が運命に立ち向かう意志

右『Drift in Light』:世界を超えてでも二人が望む光を掴む意志


構図や全体のシルエット、キャラクターの表情、額装まで(実は額装が同じ黒縁黒マットでした)意識的にリンクさせながら、物語の対比を描きました。

物語の深掘りはFANBOXの方にお預けしておきます。



■ ペン画の作品作りをはじめてから

気づけば、ペン画を本格的に描き始めて約10年が経ちそうです。

ペン画やモノトーンの表現に行き着いたきっかけは決してポジティブなものではなかったのですが、今では線を描くことに自信を持てるようになりました。

最近はカラー作品も増えていますが、「線」の探求はこれからも続けていきます。

これからの作品も、ぜひ楽しみにしていてください〜!



おまけ

以下は、この絵の簡単な連想ボードです。


文章で書ききれなかった部分はここに集約されております…字が走り書きですみませぬ


今回のキャラクターは、左側がシグマくん(ふわふわの長髪男子)、右側がアル(せんたーわけの長身男)でした

キャラクター関係のお話はFANBOXにあります


以上、作品解説でした

2025.1.31 sau