椀田詩貴(わんだしき)は非常に不器用な少年だった。音楽も人間関係も上手く行かなかった彼だったが、高校生活が始まったある日、放課後に『青い歌声』を聴く。それは詩貴の音楽に対する未練を蘇らせるのに、十分すぎるものだった。
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天上デンシロック
大人には少し幼い。青春には少し遅い。