このままじゃ私たち、親友らしくいられない

このままじゃ私たち、親友らしくいられない

「俺、一緒に住めるけど」



女友達とルームシェアをするはずだったのに

突然キャンセルされて、途方に暮れていた時だった。



「友達なんだから、困ったときはお互い様じゃない?」

「落ち着くまでの期間限定でさ」



北沢は、顔はいいけど万事テキトーな男。

出会った時から意気投合して、
卒業しても付かず離れずの"親友"でいたことが、私にとって特別で心地よかった。



そんな北沢と、同棲じゃなくて、同居。

とは言っても、個部屋もあるし。

今までと一緒、ほどよい距離感を保って、友達の二人でいれば、大丈夫…





……。

大丈夫、じゃない。



私は、ずっと北沢のことが好きだった。

今までコントロールできていたはずだったのに。

この気持ちも、言うべきじゃないことも。



でも、このままじゃ、この先も一緒に暮らすことはできない。



「………俺で良くない?」



この"同居生活"の終わりを切り出した瞬間、突然北沢にキスされて…。


※本作はネコピ・ザ・キャットの個人誌作品の電子書籍版となります。【28ページ】
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