※夢主名固定です。

ようやっと吐き出してくれた。それは未だ故郷が何一つ変わっていない、昔の自分を聞かされているようだった。酷く似ていた。ただ違うのは、俺は里に憎悪を抱いたが、サツキは子供で泣きたくても泣けなかった。サツキが持つ優しさ故だろう、俺のような真似は浮かばなかったのだろう、誰に矛先を向ければ良いか分からなかったのだろう。

ただ目の前で泣くサツキが哀れで泣き場所を作ってやることしかできなかった。俺ならどうして欲しかったか、それがサツキを救うなら。あとはもう勝手に動いていた。

目覚めた時、以前と喋り方が柔らかくなったような気がした。たったあれだけのことをしただけだというのに、距離が縮まったような感じがした。

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