エイディニア女公騎兵学校の少女達(何をそんなに怒っているの)
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野戦装備のレギュラーキャラのブリギット(右)と今回初登場、クラスメイトのエヴァリン(左)。二人は「失魔世界」のクランナッハ・セーティグ連合王国にある「エイディニア女公騎兵学校」所属の軍学生です。エヴァリンのフルネームは「エヴァリン・メニル・ファーガソン(Everallin Me'Neil Ferguson)」、つまり以前のいくつかの作品で登場したニール・ファーガソン竜騎兵少佐の娘にあたります。
(解説)
エイディニア女公騎兵学校には「女性士官訓練校」という役割もあるため、一般教育と並行して専門の軍事教育やこの絵のような野戦演習も行われている。実際以前触れたように女性の旗手や楽士は軍内でも多く見られるほか、胸甲騎兵連隊では女性だけの機械化装甲部隊も編成されているなど、後方兵科も含めると女性の活躍の裾野は広い。進路として軍を選択する学生は卒業生の2~3割と決して多くはないが、他の士官学校が男子のみ受け入れていることを考えるとその数以上の存在価値があるといえよう。
同校は3年制。クラス分けは軍隊式に大隊(学年)、中隊(学級)、小隊と呼ばれているが、在校生減少の著しい現代では小隊10人程度と「分隊」規模になることが多い。
この絵では同じ学生小隊に所属する第二大隊生徒のブリギット(小隊長)とエヴァリン(機銃手)の装備を描写している。ブリギットが持っているのはTí.M.90機関騎銃で、いわゆるサブマシンガン。旧式化したTÍ.58騎兵銃の代替として、その設計や一部パーツを流用して開発された。軍としては全軍への配備を目指しているが、予算不足から山岳猟兵、空挺猟兵などのエリート部隊にしか行き渡っておらず、このように軍学校で見掛けるのは珍しい。
またエヴァリンのT.Mé.79 Mk.II軽機関銃は、木製フォアグリップの省略、一部パーツの安価な青銅への置き換えなど軽量化・コストカットを図った改良型(このイラストに示したMk.Iと比べて頂きたい。)そのほか、制服の上に着用したウェビングは歩兵用として実際に使用されているものと同型のものを使用している。
なお、一枚目の絵のようなスカートは野戦演習では着用を認めていない(あくまで参考として捉えていただきたい)。