夜刀小路霧久

（やとのこうじ｜きりひさ）

本作の主人公。震災以来久しぶりに東京にやって来た、駆け出しの文筆家。信州松本にある旧家の出でそれなりの「ぼん」。基本的には温和で空想的な性格だが、怪談・奇談は一たび聞けば忘れない特技を持ち、奇妙な事件には首を突っ込まずにはいられない難儀な性格。身体が弱い。

ねね

本作のヒロイン。霧久付きの女中。主人に対し進んで尽くそうとする献身的な性格だが、霧久にとっては何かと謎が多い女性。弱ったり傷ついたものを放っておけず庇おうとする一方、暴力的な人間や中央集権的な存在に対しては鉄火肌で渡り合う。東京下町を愛する江戸っ子。

樋口少尉

（ひぐち-）

陸軍第一聯隊の歩兵少尉。ある機関の特命により行動し、霧久たちと出会う。卓抜した戦闘能力と、時に自らも追い込む苛烈なまでの意志力・忍耐力を備えた武人だが、没義道を許さぬその正義感の強さと融通の利かなさから将校団では若干浮いている。馬産地・南部藩旧幕臣の家系。好きな動物は犬と馬。

？？？

まだ物語には登場していない犬。あちこち跳ね回ってはよく泥だらけになっている。

食いしん坊。ムジャキ。

「わん！」