公開投稿

2025.05.10 15:30

マルイゾ新刊小説「花を愛でて 凪を愛して」サンプル


BOOTHにて通販:https://fujihara-b1.booth.pm

5/25 - 6/1開催「 COMIC CITY ONLINE -250525- 」(エアブー様)にてネット通販を行う予定です。


※ ご一読ください ※

本作はすでに公開中の拙作「春を愛するひと(https://xfolio.jp/portfolio/fujihara_b1/works/1328051)」に修正を入れた内容が全体の三分の一を占めます。残り三分の二がその続きにあたる物語となり、未発表内容となります。

また、本作の大部分ではイゾウが女体化していますのでご注意ください。


・A6(文庫本)118ページ+表紙

・500円+匿名配送料(BOOTHにて自家通販予定)


また、既刊「Songs for the Blue(https://xfolio.jp/portfolio/fujihara_b1/fan_community/119322)」の再販も併せて開始しますので良かったらぜひお願いします。


以下、本当に少しですが…未発表部分の本文とR18シーンを抜粋し、サンプルとして掲載します!

「春を愛するひと」の最後のシーンから繋がっていますのでよろしければ冒頭のURLからお読みいただけると嬉しいです。


※※※


「よし、野郎共、新ルールを発表するよい」

 モビーに戻ったマルコは早々に集合をかけ、兄弟たちを甲板に集めた。

「まず、手洗いうがいの徹底。それと、毎日洗濯した服を着て、一日の終わりには必ず入浴してくれよい。妊婦は安易に服薬できねェから、変な菌やウイルスを持ち込むんじゃねェぞ。あと妊娠すると匂いにも敏感になるみてェだから、掃除も今まで以上に徹底して清潔を心がけるよい」

 そこまで一気に喋ってマルコはふと黙った。家族たちは一応うんうん、と話を聞いているが、そのデレデレとした眼差しはイゾウに注がれている。

「〜〜っっ! あとはコイツに触るな! 不必要に話しかけるな! そして見るなっ! 以上!」

 盛大なブーイングを背に浴びながらマルコはイゾウの手を取り、その場を後にして自室に連れ込む。ドアを閉めて鍵をかけると無言のまま唇を奪った。

「ん……ぅ、マルコ……」

「んー?」

 そっとベッドに横たわらせて首筋に唇を這わせては吸い付き、赤い花を散らしながら下へ下へと向かって襟元をはだけると、ふっくらと盛り上がった白い胸へたどり着く。

「ちょっ……跡、そんなにつけたら皆に見られる」

「見せるためにつけてんだよい」

「んっ……そんなことしなくても皆おれたちのこと知ってるじゃないか」

「んなこたぁ、わかってるけどよい」

 突如目の前に現れた美女(イゾウ)に皆一様に目を奪われていた。兄弟たちのあの視線を思い出すと苛立ちが募る。イゾウが男の時はここまで独占欲をむき出しにすることはなかった。女体化して、自分の子を身籠り、妻となる今のイゾウはマルコにとって完全に「守る対象」だからだろうか。はたまた動物系の悪魔の実の影響か、番を守ろうとする本能だろうか。

 柔らかな胸の谷間付近に一際濃いキスマークを残すと、華奢な身体を抱きしめ、肩口にグリグリと額を押し付けた。怒られるかと思ったが、イゾウは何も言わずにマルコの背に腕を回してくれた。

「……すまん」

「何で謝るんだ」

「おれは狭量で嫉妬深い男だよい」

「お前のそういうところもおれは好きだが。……すまない、謝るのはおれの方だな。お前の心を置き去りにしていた」

「?」

「前に結婚式の話、したことあったろ」


 ***


 初めて結婚式が話題に上がったのはカマバッカ王国滞在中のことだった。二人で夕食の後片付けをしながら、そういや式はちゃんと挙げてェんだが、とマルコが声をかける。

「おでんに届けたいんだよい。おれたちの結婚式」

 ずっとおでんに感謝していた。イゾウと出逢えたのも、恋に落ちたのも、愛し合って、これから二人のもとに新しい命を迎えられるのも、おでんがいたからこそだ。

「本当はもう一度アイツに会って、直接伝えたかったけどな」

「……お前がそんな風に考えていてくれたなんて嬉しい」

 イゾウは目を細めて微笑み、くいくいっとマルコのシャツの裾を引っ張って屈ませると背伸びして頬にキスをした。身長差や体格差にも慣れつつある。

「……何だよい、今の」

「えっ? 嬉しかったから……ダメなのか?」

「ダメなわけねェだろい。問題はそこじゃねェ。お前が可愛い過ぎることだ」

「ええ……」

「嫁が美人で可愛い過ぎるってのは考えモンだよい。これから男所帯のモビーに戻るのにどうしたもんか……はあ……あの時はベイが居たとはいえ、おでんはよく平気でいられたねい」

「よくわからんが、おれからキスしちゃダメなのか?」

「いや、思いっきりしてくれ。よろしく頼む」

「わけわから、んぅっ⁉︎」

 マルコはイゾウの唇を己のそれで塞ぐと、身体を抱き上げベッドへ直行した。


 ***


(中略)

以下、R-18シーン抜粋サンプル


こうなってしまった以上抵抗するだけ無駄だと観念したマルコが諦めて服を脱ぐと、イゾウは石鹸を泡立て、背後からマルコの体に指を這わせ始める。首、腕、背中……そして、そのまま抱きつくように前に腕を回して胸と腹を洗う。背中に押しつけられた柔らかな胸の感触と、腹筋をなぞる細い指に反応してすでに性器ははち切れんばかりに勃ち上がっていた。

「イゾウ、」

「大丈夫だ。今夜は奉仕させてくれ」

 イゾウはマルコの熱い欲に手をかけ、泡を纏わせてヌルヌルと根元から先端まで丁寧に扱き出した。久しぶりの快感に息を荒げてぐうっと呻いたマルコの前に回って膝をつき、泡を揉み込むように陰茎と陰嚢を擦りあげる。手のひらで先端をグリグリと撫でられると、思わず後ろにそってああっと声を上げた。気持ち良い――もっともっとして欲しい。自らゆるゆると腰を動かし始めたマルコを見てイゾウは目を細め、手を離すと乳房で脈打つ男根を挟んだ。

「!」

 衝撃のあまりマルコが腰を止めると、イゾウは白く輝く双丘で赤黒い怒張を包み込むように扱き始める。手とは違う、ムニュムニュとした程良い弾力が子種を絞り出そうとするのに抗えない。おまけにイゾウが情欲を孕ませた瞳で自分を見上げながら、自らの手で胸を寄せて、剛直を愛撫している姿はあまりに刺激的すぎる。出る、と一言だけ呟くとマルコはブルっと身体を震わせて白濁を吐いた。びゅるびゅるっと勢いよく放たれた性液はイゾウの胸も顔も汚した。


(後略)

※※※