愛し方が分からない
死なせたくない
かけられている値段だと思った時には苦戦を強いられていた。賞金首の手の内は情報とは違い、口寄せの術を得意としていた。飛段も賞金首と離され血が採れずにいた。心の臓も2つ潰され、本気を出さねばならんかと思った時、敵の動きが急に遅くなった。本人も驚いており、これはこちら側の援護だと予測する。今近場にいるのはサツキだが、あいつ以外は考えにくかった。
賞金首を倒したのもつかの間、蟲がまだ動き襲ってくる。サツキの援護で術をかけてくれてはいるが、規則やデメリットもあるんだろう、それを少しずつ把握すると、あとは流れに乗るだけだった。
最後の一匹がサツキを襲おうとしたのを見た時は、それこそ心臓が止まるかと思った。間一髪で倒したものの、既に俺は満身創痍だった。駆けつけたサツキは涙を流し、治療をしてくれる。
それを最後に、俺は気を失ってしまった。
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