アマット

享楽の神・ヒティと契約し信奉する赤きシスター。

住居としている教会はあるものの、信徒は彼女の他には明確には存在していない。


捨て子であり、大人になるまで小さな教会で大切に育てられていた。

成長した後、「一緒に置いてあった」と司祭に言われた謎の巻物により、図らずもヒティと遭遇。封印を解くこととなる。

ひと騒動を経た後に、いくら祈っても世界を良くしてくれない教会の神を離れ、ヒティに信仰を尽くすことを決意した。

そして世界を元あった姿に戻すべく、ニクラス教に反抗する4つの教会を束ね、ニクラスに戦いを挑むこととなる。


行動目的は「封印されている間に失われたヒティのエネルギーを高め、惑星ルーインの神として再臨させる」こと。

ヒティの力の源は生物の歓びによるエネルギー。惑星ルーインの生物全体の歓びエネルギーを高めるために、負のエネルギーが強い人間を助ける仕事(一種の「何でも屋」)をしている

(負のエネルギーが強いほど、それが正に変わった際のエネルギーが大きいため)。


そのため「他の人間はただのヒティのエネルギー源と考え、冷酷に振る舞いたい」と本人は思っているようだが、もともとそれなりに情のある人間であることと、周囲のメンバーの振り回しぶりに、どうしても「気のいいまとめ役のお姉さん」という立場になってしまっている。


ラインのよくわかる露出の多いコケティッシュな服装はニクラス教徒などとは一線を画しており、既存の世界に対する彼女なりの反逆の意志を示したものである。

また子供時代によく習っていた裁縫が得意で、腕前はプロ顔負けだが、作り出すモチーフ自体が奇妙なものばかりのため周りからは怪訝な顔をされている。


・戦闘スタイル

もともとは戦闘訓練もしていない普通の人間だが、ヒティと契約をした時点で半神半人のような存在となり、身体能力が並みの人間よりも高くなっている。

ヒティのエネルギーを借り受ける形でエネルギーを具現化し、それを武器として扱う。命を奪うことではなく相手に痛みと恐怖を与えて退かせることを目的としているため、刃物ではなく鈍器の類をイメージしている。


・技

享楽の紋章を象ったレリーフを投げつける「ヘドニス・ショット」、レリーフを縦長にしたものを振り回して殴る「ヘドニス・ハンマー」、レリーフを高速回転させて威力を上げた「ヘドニス・ドリル」など。


・必殺技

ヘドニス・ハンマーを地面に打ち付けてエネルギーを四方に展開する「ヘドニス・エンゲージ」。

ジュディス

サイキック教、改めフロード教の司祭。


片田舎の農家で生まれる。両親は普通の農夫だったが、幼少の頃から霊能力に目覚め、様々な霊と交流をするようになる。

しかし周囲の霊能力を持たない人々からはその様子を不審に思われ、唯一交流してくれた友人も不幸にも病に倒れてしまう。

このことがきっかけとして不吉な存在と非難され、家族と共に村を離れざるを得なくなってしまった。


各地を放浪する中で霊からの情報により同じような境遇の超能力者たちを見つけ、仲間を増やしていくことができたジュディスは、「目に見えぬものを信仰する」という名目のもとでサイキック教を設立。

当人は物静かで主張の控え目な女性だが、その経緯から仲間たちからも推される形で司祭を担当することとなった。(両親も教会内で住まわせている。)


霊に関するお祓いや祈祷の他にも占いにも精通しており、悩み相談などの仕事もしている。

ジュディス自身はお金にはさほど興味がないが、教会の運営資金は必要となるため、ときにはしれっと高額な壺などを提供して資金を集めている。

その交渉力にはイレーナも一目置いているらしい。


・戦闘スタイル

霊能力により幽霊を使役しての怪奇現象。鬼火による火炎攻撃。

また霊の助けにより低空飛行・ワープのような人間離れした行動も可能。(「人に危害を加えずに霊能力を信じてもらうにはどうするか?」と考えて編み出した。)


・技

御札を投げつけて結界を作り出す「破天の札」、呼び出した霊が爆発する「霊の戯れ」、水晶玉からの光で敵の攻撃を防ぐ「予見の光」など。


・必殺技

結界から鬼火を呼び出し、敵を燃やす「慟哭の鬼火」。

イレーナ

ダンス教、改めアヴァリス教の司祭。


テレーザの双子の姉であり、裕福な商人の家庭で生まれる。

家業は順調だったものの、イレーナが幼少の頃に経営が急激に悪化。一転して貧しい暮らしを余儀なくされることとなる。

情緒不安定となってしまった両親から幾度となく八つ当たりされ、テレーザに関する一件で親子仲は完全に断裂。

縁を切り、テレーザと二人だけで暮らしていくために家を飛び出した。


生活は厳しかったものの、習い事として受けていたダンスの才能は姉妹揃って抜きんでたものがあり、次第に踊り子姉妹として人気を博するようになる。

そして大陸中に多くのファンを獲得、一躍人気ダンサーズとして多くの資産を持つようになった。

彼女たちに憧れるダンサー志望の者たちを受け入れ、「稼ぐためのダンス」をベースの信条とした新たな教会・ダンス教を立ち上げることとなる。


行動基準は「金が稼げるか、稼げないか」という極めてシンプルなもの。

4つの教会を周るアマットに対して「新曲のCDを配布してきてほしい」と頼む、崩れそうなタミム・タワーでも宝石を拾い集めようとして引き留められる、など金銭・ビジネスチャンスに関しては非常に貪欲。

ただし妹・テレーザだけは別格の存在で、家出をする決断をしたときからずっと一緒についてきてくれていることに心から感謝しており、彼女のことが最優先。「テレーザ>お金>>>その他」という考え方の図式となっている。

(一応最近は「テレーザ>お金≧ペイガンシスターズ>>>その他」くらいの価値観にはなったらしい)


このような性格とは相反して(?)、イレーナのダンスは静寂かつ荘厳なものが多い。

地球で言う東洋的な要素が強く、見る者の心を静め、昂る気持ちを抑える清らかさを備えている。

これもまた彼女の奥底にある一面を反映していると言えるだろう。


・戦闘スタイル

ダンス・ダンス用装具を用いた主に精神面への攻撃。ダンスによる召喚の儀式。

身軽でフットワークがとにかく軽く、主に手数を重視したスタイルを取る。


・技

静かな舞で敵の戦意を削る「水鳥(みずどり)の舞」、敵をはたくことで自らの精神力を”稼ぐ”「黄金の扇子」、剣舞による物理攻撃「ソードダンス」など。


・必殺技

自身の精神力に応じた数の水龍を召喚する「水龍の舞」。


テレーザ

ダンス教、改めアヴァリス教の司祭。

とはいえこの立場は建前的なもので、実質的な組織運営はイレーナに一任している。


イレーナの双子の妹。生い立ちはイレーナと同様。

家が寂れてきてから住み着いていたドブネズミを密かにペットとして飼っていたが、ある日それを知った父親にドブネズミを捨てられてしまう。

激昂したイレーナは「このままでは、自分たちの所有物をいつどうされるかわからない」として家族との絶縁を決意。

テレーザも姉を信じ、ともに家を去ることとしたのであった。


よく言えば天真爛漫、言葉を選ばずに言うと何も考えていない性格。

面白そうなことにはとにかく首を突っ込み、何かと騒動を起こしがちなトラブルメーカー。

しかしそんな裏表のまったくない彼女の在り方に対するファンもまた多い。


苦労しながらも自分を養ってくれたイレーナに対して報いたい、という気持ちが強い。

一応は「お金を稼ぐ」ということに対してある程度の意識はあるが、「姉が喜ぶから」という理由が大きい。

普段はテレーザの行動をイレーナが引き留めることが多いのだが、ことお金絡みになると冷静になれないイレーナをテレーザが抑える、という場面もまた多い。

ある意味で実にバランスの取れた姉妹関係ともいえる。


ダンスの性質は姉とは正反対で、見る者の気持ちを激しく燃え上がらせるものが多い。辛い気持ちを彼女のダンスで鼓舞され魅了される者が後を絶たないようだ。

持ち前の元気さで姉を支え続ける、いかにも彼女らしいダンスと言えよう。


・戦闘スタイル

ダンス・ダンス用装具を用いた主に精神面への攻撃。ダンスによる召喚の儀式。

フットワークの軽さも姉と同様だが、本人の”ノリ”が重要となるアクの強い攻撃が特徴的。


・技

敵の冷静さを奪うダンス「アゲアゲ☆ダンシング」、ミラーボールが光を放つ「ミラーボール☆カモン」、投げると爆発するポンポン「ポンポン☆ダンシング」など。


・必殺技

真上に飛び立つフェニックスさまを呼び出す「鬼アゲ卍フェニックス」。

ハンナ

ウィッチ教、改めドーゲンス教の司祭。


若い頃から多くの学問を修めてきた、いわゆる天才。

型に嵌った考え方をひたすら学んでいく事に飽きてしまったハンナは、その昔に存在していたという「魔女」なる存在に次第に興味を惹かれていく。


魔女に関する伝記を多数読んでいくうちに、「魔女の起こした魔法というものを、現代の科学で再現することはできないか?」という好奇心が湧き起こる。

様々な実験を繰り返しその手応えを得た彼女は、「魔女の魔法を現代に蘇らせる」という信条を掲げ、多くの優秀(で奇抜)な学者たちを迎えたウィッチ教を設立するのであった。

(両親とは特に不仲ではないが、親の側はハンナの考え方がいまいち理解できず、ハンナの側はひたすら研究に没頭しているので、結果的には疎遠になっている。)


以前どこかで聞いた「高度に発達した科学は、魔法と区別がつかない」という言葉を気に入り、座右の銘として置いている。

ペイガンシスターズ内でも随一の危険人物。

おしゃべりで気さくな性格なので表面上は非常にまともだが、倫理観というものが発達しておらず、他人を平気で危険な実験に巻き込もうとする。

「科学の発展には犠牲は付き物。自身の研究を完成させることが最優先事項」という思想から来ている行動原理であり、本人に悪気は特にない。

ポリスシスターのマーシェが今なおペイガンシスターズ内にいるのも「ハンナの暴走を見張っておく」という意味合いがかなり大きいらしい。


突拍子もない発言も多く、よく他メンバーからツッコミを入れられるコメディリリーフとしての活躍(?)もしている。

魔女のイメージから「セクシー系お姉さん」という立場になりたいようだが、本人のボディラインなどの問題もあって空回りしているのが悲しい実状である。


ジュディスとは彼女がサイキック教を設立してから間もなく知り合っており、霊能力に何の偏見も持たずむしろ興味を持って積極的に接するハンナは、人付き合いの苦手なジュディスにとっても大切な友人となっている

お互いに他人に理解されづらい、神秘主義的なものを追求している点も共感しやすい部分のようだ。


・戦闘スタイル

魔女の魔法を模した科学兵器。

自身の開発したジェット噴射で飛ぶ特製ホウキにより空中を駆け回ることも可能。


・技

ホウキ型の小型ミサイル「ブルームミサイル」、デジタルデバイスにより黒猫・カエル・カラスなどを使い魔として呼び出す召喚術、触れた者をカエルにしてしまう「フロッグポーション」など。


・必殺技

魔女の秘薬(火薬)を集めることで作れる大型ミサイル「ブルームロケット」。

ヴァル

クラッシュ教、改めライオット教の司祭(ヘッド)。


産まれた時に母親は亡くなってしまい、父親の男手ひとつで育てられる。

「一人でも生きていけるくらいの逞しさを持った一人前の人間になってほしい」という父親の考えにより、ヴァルは父親から剣術の訓練を受けながら育つ。

人としての厳しさと優しさの備わった父親はヴァルの憧れの存在だった。


しかしある日、突如として置手紙とともに父親が失踪してしまう。

手紙により父親の身に大きな危険が迫った、ということは理解できたが、行く先も何もわからない。

悲しみに暮れていたヴァルだったが、「こんな事ではいけない」と奮起。自身の足で父親の行方の調査を開始する。

その中でどうやらニクラス教が何かしらの関与をしているらしい事が掴めたが、更なる調査を続けているとニクラス教徒やポリスシスターが妨害をしてくるようになった。

業を煮やしたヴァルは同じくニクラス教に何かしら不満を持っている暴徒たちと親睦を深め、集結。

「体制の破壊」という信条を掲げ、父親の置いていった木刀を片手にクラッシュ教の司祭として暴れることとなる。


血の気が多くて喧嘩っ早い直情型の性格。

その一方で情に脆く、一度仲良くなった人間にはとことん協力してくれる一面を持つ。

「いつかは俺を超えて天下無敵になれ」という父親の言葉をずっと心根に置いており、クラッシュ教においても「天下無敵」をスローガンとして掲げている。

また父親がとある特殊な地域の文化に精通しており、ヴァルも当然のようにその文化に触れて色濃く影響を受けている。


突発的に小規模な戦いを繰り返すゲリラ戦・電撃作戦が得意。

マーシェ率いるポリスシスターとは幾度となく衝突し、何度も逮捕されては仲間とともに脱獄を繰り返している。

しかしながら双方ともにリーダーとしてお互いの才能を認め合ってはいたようで、ニクラス追放後は腹を割って話ができる間柄となった。

ポリスシスターと協力しあい、自警団のような立ち位置で街の治安復興に大きく貢献している。


・戦闘スタイル

木刀による剣術。火炎瓶・バイクによる一撃離脱戦法。

父親仕込みの剣術の腕前はとりわけ一級品。


・技

火炎瓶の投擲、木刀による強烈な斬撃「仏恥斬り」(強化版の「仏恥斬り・愚零斗」)、ラミラとの共同修行により編み出した「喝斗毘カット」など。


・必殺技

バイクで戦場を駆け回り敵を跳ね飛ばす「フルスロットル」。

マーシェ

ニクラス教が庇護している街を警備しているポリスシスターの長官。


貧しい家庭で五人兄弟の末っ子として生まれる。

家族仲は比較的良好だったために、生活は苦しいながらもどうにか過ごしていくことができた。

「この貧困は一刻も早く抜け出さなければならない」というマーシェの思いは日に日に強くなっていき、それが後の成長へのバネとなっている。


裕福になるためには偉くなる必要がある。何かしらの権力を握る必要がある。

ニクラス教の役職持ちともなれば間違いはないが、全くの部外者である自分が目指すには現実味がなさすぎる。

自分が努力して得られそうなポジションはないか。

そう考えたマーシェが目を付けたのが、高い能力さえあれば出自を問わない組織、「ポリス」であった。


そこから猛勉強、体もとことん鍛えたマーシェは見事にポリスシスターへの入隊を果たす。

のみならずその後も職務に一心不乱に取り組み、その名前は瞬く間に街中へ広まることとなる。

その働きぶりから若くしてポリスシスターの長官にまで推されることとなり、念願の「権力」を手に入れることができた。


ニクラス教の祭りの日を狙って教会に乗り込む計画を立てたアマット達の動きにいち早く気づき、陽動しているクラッシュ教らの鎮圧を別部隊に任せ、単独行動しているアマット・ヒティと街中で遭遇。

アマットの強さを体感し、簡単に捕まえられる相手ではないと悟ったマーシェはアマットと対話。その中でこの星の歴史の歪みを伝えられた彼女は、半信半疑ながらもふと思い浮かんだニクラス教会内の「封印された開かずの間」に乗り込んで調査を開始。

真実を知ったマーシェは一転してペイガンシスターズに加勢。作戦の成功に一役買うこととなった。


性格は常に冷静沈着。どんな状況であろうと最適解を常に計算し続けている、敵に回すと恐ろしい人物。

しかし子供時代の苦しい経験の反動からか、正義の名のもとに罪人を痛めつけることに快感を見出すサディスティックな一面がときおり顔を出す。

とりわけ警棒を持ったときに顕著であったが、最近はそれなりに抑えられるようになってきたらしい。


ポリスシスターは元々ニクラス教徒の中で警護を担っていた者たちが後に立ち上げた組織であり、いわばニクラス教の分家のような存在である。

そのためニクラス教との関係が非常に近く、司祭となったタルヒとは歳が近いこともあり、お互いに尊敬し合う良い仲となった。

それぞれ立場が変わってしまった今でも、その思いは変わっていない。


・戦闘スタイル

ポリスシスターの武器を用いた捕縛術。

また肉体も鍛え上げており、あまり披露する機会はないが格闘戦の強さもかなりのもの。


・技

ポリス用ピストルでの射撃、味方のパトカーを呼び出して自身のスピードを上げる「パトカー要請」、手錠を投げつけての拘束など。


・必殺技

特製警棒を強烈に振り下ろすことで真空波を巻き起こす「エアスラッシュ」。