タミム

かつて惑星ルーインに降り立ち、傍若無人に振る舞っていた「暴力」を司る神。

ジャッカルのような頭にワニのような口を併せ持った獰猛な顔をしている。


ヒティが封印された後に、多くの生命体(主に人間)が生息しているルーインに興味を惹かれ、仲間の神たちと共にルーインを調査することにした。

しかしそこで横暴な態度を取り続けていたことが仲間たちからも呆れられ、当時の人間たちとも結託してタミムを封印することとなった。(一種の「お仕置き部屋」のようなもので、自分の行いを反省してもらうという意図があったようである。)

そのまま長い時が経ち、次第に人々はこの破壊神のことを忘れていったが、当時の様子は歌として後世まで残ることとなる。

それがサバーによるタミム復活への足掛かりとなったのであった。


性格は粗野で短気。気に入らないものはぶっ飛ばさなければ気が済まない。

しかしながら全てを破壊したいというわけではなく、自分に従順なものに対しては機嫌がよくなる。単に「周りの者を従える王様になりたい」という意識が強い性格と言える。

いずれは全宇宙の支配者になるのが目的だが、そのための明確な計画があるわけではない。


自分の力を誇示するのは好きだが、相手が従ってくれさえすればそれで満足しているフシがある。

通りがかった村を征服して領土を広げてはいるものの、これは先の性格のように「自己顕示欲を満たしたい」という意味合いが大きい。

過酷な取り立てをするわけでもなく、タミムとシスター達の活動のための食糧などを納めれば(結果的にだが)タミムが村に対する迷惑者をやっつけていくため、彼を守護神として崇める村もあるようだ。


彼を慕う3人のシスター達に対してはとりわけ好意的に見ており、また実力的にも信頼を置いている。

最近は古い遺物を改修した本拠地「タミムタワー」に陣取り、勢力拡大をシスター達に任せる、リーダー的な一面も持つようになったようだ。


・戦闘スタイル

力に物を言わせたパワーファイト。

単純な破壊力だけなら惑星ルーイン内でも随一であり、自慢の筋力により瞬発力も高い。


・技

腕を猛烈に振りかざして竜巻を起こす「コラプトタイフーン」、高々とジャンプしてから相手にのしかかる「ガウジインパクト」、勢いのついた巨体による強烈なタックル「グリンダータックル」など。


サバー

タミムと行動を共にするシスター。考古学者。


もともと秀才として学界でも知られていたが、サバーの扱っていたテーマ「古代に存在していた破壊神」は難解かつにわかには信じがたい内容であったため、世間からは良い評価を得られずにいた。

焦りを感じていた彼女は、とある小さな村に伝わるわらべ歌の内容を信じて単身調査を決行。

古びた遺跡を見つけ、恐怖心により侵入は一時ためらったものの、「ここで確実な証拠を見つけないとずっと評価されないままだ」という名誉欲にかられて遺跡へ侵入。

その中でこれまでの調査資料を元に儀式を行い、封印されていた破壊神・タミムを復活させることに成功した。

そしてこれからはタミムの存在した証を全て書き連ね後世に残していこうと、新たな歴史の目撃者として彼についていくことを決心したのであった。


陽気な性格であり、何事もチャレンジ、細かいことはあまり気にしない性格。

ハンナよりは常識人寄りだがそれなりに頭のネジが外れているようで、アクシデントに対してもどちらかといえば恐れより好奇心が勝るタイプ。

頭の回転は速く、事態の把握なども素早くできるのだが、擬音語(オノマトペ)を多用する感覚的な話し方をするため他人にそれを伝えるのはあまり得意ではない。

服装は「せっかく神様についていくのだから、まずは外見からそれらしくしよう」ということで即興で仕立てたものらしい。


普通の考古学者のため戦闘力は持っていなかったが、タミムから「自分の身くらいは自分で守れ」ということで戦う力を授かっている。

調査の際にミイラに接する機会が多かったからか、包帯を操る術に長けているようだ。


・戦闘スタイル

タミムから与えられた包帯術をメインに使用。

もともと戦闘訓練は受けておらず、また他の面々が前線に出ていくタイプのため、そのサポートも兼ねて敵と離れて戦うのを好む。


・技

読み上げた古代文字が具現化して動き回る「トッターウォーク」、地面から複数のミイラを作り出して敵を襲わせる「マミーパルレイト」、包帯を鞭のように伸ばして敵を叩く「クロスキャプチャ」など。

ダラール

タミムと行動を共にするシスター。ナイフの名手。


若い頃から血に異常な興味を示すようになったダラールは、自傷行為を繰り返して自分の血を見ることを何よりの楽しみとしていた。

そして「この嗜好がある以上、自分の運命は決して幸せなものにはならないだろう」という意識に囚われるようになる。

自分の欲望を満たすため、すなわち自分だけでなく他者の血をもより多く見るために、彼女は用心棒や暗殺者などの危険と隣り合わせの仕事を転々と繰り返していた。


そんなダラールがとある仕事で用心棒に付いていた時のこと。

今回の依頼は「支配地を増やしつつある、復活した”破壊神”の討伐」という極めて非現実的な話であったのだが、報酬の多さに加えて「どことなく気になった」という気まぐれもあり受諾することとした。

報酬につられて揃った人数は多く、ダラールの想像以上の大部隊となった。

そして情報から破壊神・タミムの移動ルートを推測し待ち伏せ、情報通りに現れたタミムと一人のシスターに向かって強襲をかけた。


しかしタミムは動じる様子もなく瞬時に暴風を起こす。

たちまち先頭部隊は吹き飛ばされ、なお立ち向かった勇敢な者たちもタミムの圧倒的な力に歯が立たず倒されてしまった。

この光景を見たダラールは「この神についていけば、より多くの血が見られる」と直感。依頼主を裏切ってタミムに服従する旨を告げる。

その言葉を信用できないタミムは攻撃を繰り出すが、ダラールはその全てをことごとく回避。

彼女の戦闘センスの高さを買ったタミムは、自身の懐刀としてダラールを迎えることにしたのであった。


その経歴ゆえ、3人のタミムシスターの中でも戦闘力は特に高い。

「とにかく血を見たい」という欲ゆえに、最初の頃はタミムですら暴走を止めるのに困らされる有様であったが、サバーが偶然知っていた”赤色の野菜”をジュースにしたものを飲むことで衝動が幾分抑えられるようになったらしい(酸味が強くどこか不思議な味で、見た目ともども血を想起させるようだ)。

また衣装はダラールが憧れている、大空を舞う強き鷹をイメージしたもの。これもサバーお手製のもので、何かと世話を焼いてくれる彼女には恩義を感じている。


ナイフは武器としてだけでなく、コレクションとしても大切にしている。

切れ味鋭いナイフを集めて眺めている時間は彼女にとっては至福の時間である。


・戦闘スタイル

ナイフ・刃物を用いた戦闘術。

多数のナイフを隠し持っており、投擲しても瞬時に別のナイフを用意することができる。


・技

多数のナイフを一度に投げつける「グラインドカッター」、瞬時に投げたナイフが敵の死角から襲い来る「ローブカッター」、刃物を取り付けた袖を振りかざして敵を斬る「ミューティウィング」など。


ドゥーニャ

タミムと行動を共にするシスター。野生児。


自然を愛する両親とともに、幼いころから人里離れた森の奥で育てられた。

親子三人で仲良く暮らしていたドゥーニャであったが、ある日疫病によって両親が他界してしまう。

幸いドゥーニャは病気にかからなかったが、一人残された彼女は悲しみに打ちひしがれてしまう。

そんな彼女を支えてくれたのは両親の生前からよく遊んでいた森の動物たちであった。

ドゥーニャは彼らから元気をもらい、自分一人でもここで生き抜いていく決心をする。


そして月日が流れ、ドゥーニャは成長していくにつれて森の外の世界に好奇心を抱くようになっていく。

この森でずっと過ごすのもよいが、この世界には他にどんな場所があるのだろう。

その気持ちに後押しされて、彼女は少しだけ森の外に飛び出してみることにした。

そこで折悪く森で密猟をしていた数人の男たちに見つかってしまう。

少女は売れればよい金になる。彼女の周りに他の大人がいないのを確認し、男たちは彼女に近づいて行った。


しかしそこに偶然タミム一行が通りかかったのが運の尽き。

男たちがドゥーニャを取り囲むために広がっていたため、通行の妨げになっていた。

タミムの「そこをどけ」という言葉にもろくに耳を貸さない男たち。

そして当然のようにキレたタミムにより彼らは次々と吹き飛ばされていくのであった。


タミムとしてはただ邪魔者を排除しただけなのだが、ドゥーニャにとって彼は悪い奴をぶっとばす、紛れもないヒーロー。

タミムに惚れ込んだドゥーニャは「彼の力になりたい」と半ば無理やりに一向に同行することとなるのであった。


とにかく元気いっぱい、あちこちを探検して回るのが大好きというアクティブな性格。

我が強く、これと信じたことは何が何でも通そうというある種のワガママさを持つ。彼女が本当に怒った時はタミムでも止めるのに手を焼く始末。

タミムから力を授けられたことで、もともと優れている俊敏性にさらに磨きがかかった。

衣装は立ち寄った町に捨てられていた子供用の古着をサバーが手直しして作ってあげたもの。力強さと可愛さが両立しているということでドゥーニャは大いに気に入っている。


もう少し大きくなったらタミムのお嫁さんになることを夢見ており、その点ではサバー・ダラールは面倒を見てくれるお姉さんだが、同時に恋のライバルとしても見ているようである。(二人は当然ながらそういう視点でタミムを見ていないが…)


・戦闘スタイル

野生での暮らしから身に付いた俊敏さを生かした一撃離脱戦法。

ドゥーニャ自身は非力ではあるが、手袋についたツメの鋭さがパワーを補っている。


・技

バナナの皮を投げつけて敵をすっ転ばせる「バナナスリップ」、遠くからでも耳をつんざく叫び声「ディストラクトシャウト」、瞬時に移動しながら敵を斬り裂く「スライドスライス」など。