愛し方が分からない
巡る想い
任務を終了し賞金首も狩って換金し終え、あとは帰るのみとなった。アジトに帰還する際はリーダーに連絡することになっている。その時に小南が「サツキも近くにいる」と情報が入る。詳しく場所を問い質すとかなり近かった。日は暮れ視界が零になるほど辺りは暗い。これならサツキは野営をしているだろうし動いてないだろう。飛段もサツキに会いたがっているから、奴からの「探す」という提案に抵抗はなかった。
煙が細く上がってるのを見つけ、そこへ向けて歩き出す。近くなり気配を探ると微かだが1人いる。飛段の馬鹿がサツキの名前を大声で呼ぶ。周りに敵がいたらどうしてくれやがる。だがこれだけ気配を探ってもサツキ以外の気配はないから大丈夫だろう。
しばらく進むとサツキの声がした。あぁ、いた。やっと会えた。余程嬉しいのだろう、涙目になって状況を伝えてくる。
ほぼ1年弱まともに会えてないせいか、身長が上がったようにも思える。体つきも子供らしさが無くなっていた。見張り時に足の間へ収まる時も、収まりきれぬほどに成長していた。
口付けをねだられるが今それをしては抑えが効かなくなる。青姦してしまうんじゃないかとよぎる。経験のないサツキに流石にそれはダメだろうと、己の僅かに残っている常識が告げる。
半年前に深い口付けを交わしたとはいえ、それ以外はほぼ会っていない。1年弱の再会だ。アジトに戻ったら可愛がってやろう。
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